{ "375000422_0": "「どうだ?\\n あたしの言ったとおりだったろ?」", "375000422_1": "「……確かにこれはシンフォギアそのものと言っていい。\\n フォニックゲインの影響も感じた」", "375000422_2": "「さすが助手さんデスねッ!」", "375000422_3": "「うう……ッ!\\n 助手のくせにッ!」", "375000422_4": "「……なあ、なんで倒したヴァイラを蹴ってるんだ?」", "375000422_5": "「手近に蹴れるものが他になかったからじゃないデスかね。\\n 普段は助手さんが蹴られ役なんデスよ」", "375000422_6": "「……ダメ助手に分かってわたしに分からないなんて認めない。\\n どうしてこんなことができたのか、完全に解析してみせる」", "375000422_7": "「ちょっと集中するから、話しかけないで」", "375000422_8": "「……まあ、頑張ってくれ。\\n ところでお前は、現実の世界でも装者じゃないんだよな?」", "375000422_9": "「はいデス。シンフォギアシステムが無いデスから」", "375000422_10": "「……あったとしても、アタシは身体が弱いデスから、\\n 使えるか分からないデスし……」", "375000422_11": "「そうか……」", "375000422_12": "「あ、でもッ! もう1人のアタシのアンドロイド躯体を遠隔操作\\n できるようにしてもらったので、アタシも戦えるデスッ!」", "375000422_13": "「アタシたちは、2人で1人の切歌なんデスよッ!」", "375000422_14": "「ああ。それはテスラとの戦いのとき見せてもらった」", "375000422_15": "「そういえば、そのアバターって……」", "375000422_16": "「分かるデスかッ!? なんと、人型種族ではなく、\\n アンドロイド種族を選んだのデスッ!」", "375000422_17": "「アンドロイド種族は武器を持つんじゃなくて、\\n 手足を武器に変形させられるんだな」", "375000422_18": "「その種族を選んだ理由って、やっぱり……」", "375000422_19": "「もちろん、もう1人のアタシのマネっこデスッ!\\n アタシにとって、強くてかっこいいと言えばあの子デスから」", "375000422_20": "「そっか。そういうのも、このゲームならではだな。\\n あたしも、もふもふの獣人種族とかにすればよかったかな……」", "375000422_21": "「フフ、それも見たかったデスね。\\n あとゲームの中では、身体の弱さも関係ないデスから」", "375000422_22": "「普段の生活も戦いも、モーフワールドでなら\\n 誰の手も借りずに、好きに動けるデスッ!」", "375000422_23": "「本当にいいゲームなんだな。\\n こんなトラブルさえ起きてなければ……」", "375000422_24": "「……なあ、もしかして帰りたくないとか、戻るのが怖いとか\\n 思ってたりするのか?」", "375000422_25": "「そんなことはないデスよ。\\n 現実は現実、ゲームはゲームデス」", "375000422_26": "「アタシはアタシのことを卑下してたりはしないデス。\\n いつか向こうでも、こんな風に暮らしてみせるデスよ」", "375000422_27": "「でも……、そうデスね。", "375000422_28": " こっちだと調がイキイキしてるので、アタシも嬉しくなるデス」", "375000422_29": "「そうなのか?」", "375000422_30": "「現実世界だと、アタシの体調のこととか、F.I.S.の追手の\\n こととか、いろいろ心労をかけてるデスから」", "375000422_31": "「こっちだとそういうことを抜きにして、調が楽にしてるから、\\n ゲーム内にいるのもちょっといいなって思うデス」", "375000422_32": "「そっか……。お前らはやっぱりお前らなんだよな……」", "375000422_33": "(性格や歴史は違っても、お互いを想いあう強さは、\\n どっちも同じなんだ)", "375000422_34": "「どういう意味デス?」", "375000422_35": "「気にすんな。再認識しただけだ」", "375000422_36": "「……大体分かったけど、\\n ダメ助手のドヤ顔がチラついてやっぱりむかつく……」", "375000422_37": "「またヴァイラを蹴り始めたぞ……」", "375000422_38": "「調、落ち着くデスよ。\\n さすがにオーバーキルが過ぎるデス」", "375000422_39": "「切ちゃん……」", "375000422_40": "「助手さんは、アタシたちを助けようとしてくれてるんデスよ」", "375000422_41": "「……分かってる。シンフォギアがあれば\\n いろいろできることが増えるのも確かだし」", "375000422_42": "「戻ったら、お礼を言わないといけないのか……」", "375000422_43": "「そうデスねッ!\\n そのためにも、早く戻らないとデスッ!」", "375000422_44": "「うん、分かった」", "375000422_45": "「なんか、さすがに扱いなれてるな」", "375000422_46": "「調のことならアタシにお任せデスよ。\\n 代わりにアタシのことは調にお任せデスけど」", "375000422_47": "「ま、いいんじゃないか。支えあってるんだろ」", "375000422_48": "「そうだったら嬉しいデスね」" }