{ "375000221_0": "「なんか変な空間だよな……。\\n もうゲームの中なのか……?」", "375000221_1": "「モーフワールドの世界へようこそ。\\n 新たなる住人をモーフワールドは歓迎いたします」", "375000221_2": "「うわッ!? な、なんだッ!?」", "375000221_3": "「私は、新規登録プレイヤーの初期設定をお手伝いする\\n システムガイドです」", "375000221_4": "「あ、ああ……。よろしくな」", "375000221_5": "「それではまず、モーフワールド内にてあなたの分身と\\n なりますアバターの設定から――」", "375000221_6": "「――以上になります。\\n もう一度説明いたしましょうか?」", "375000221_7": "「いや、大丈夫だ」", "375000221_8": "「それでは、モーフワールドの新たなる住人、\\n プレイヤー名『クリス』に祝福を――」", "375000221_9": "「……やっと初期設定が終わったな。アバターとか\\n よく分からないからそのままにしたけど、よかったのか?」", "375000221_10": "(しかし、ここは本当にゲームの中なのか?\\n 現実と何も変わらないように見えるぞ)", "375000221_11": "(風の流れや草の匂いも感じるし……。\\n これが本当にゲームってんなら、そりゃ人気が出る訳だよな)", "375000221_12": "「さてと、この後どうすりゃいいんだっけ……?\\n 説明されたけど長いから飛ばしちまったしな――」", "375000221_13": "「――誰だッ!", "375000221_14": " って、なんだこいつッ!?」", "375000221_15": "「ガルルルルゥゥゥゥッ!」", "375000221_16": "「……これが、このゲームの敵か。\\n このくらい、こちとら慣れっこで――」", "375000221_17": "「ギャンッ!」", "375000221_18": "「援護攻撃ッ!?\\n 誰が助けてくれたんだ?」", "375000221_19": "「やあ、危ないところだったね。\\n そのモンスターはヴァイラと言うんだ」", "375000221_20": "(今度は誰だ……?)", "375000221_21": "「僕は、新規プレイヤーにバトル時の操作方法を教育する\\n バトルガイドだ。よろしく頼むッ!」", "375000221_22": "「あ、ああ……」", "375000221_23": "「この世界の成り立ちはシステムガイドから聞いたと思う。\\n 僕からは、敵種族ヴァイラとの戦い方を語らせてもらうよ」", "375000221_24": "(ああ、いわゆるチュートリアルってやつか……)", "375000221_25": "「…………」", "375000221_26": "(敵が停止して待ってやがる)", "375000221_27": "「まずはヴァイラについてだけど――」", "375000221_28": "「次に戦い方のアドバイスだけど――」", "375000221_29": "(……長い……。これ、いつまで続くんだよ……)", "375000221_30": "「モーフワールドでは、様々なアイテムが手に入る。\\n 使ったり装備することで、戦い方は無限大に存在するんだ」", "375000221_31": "「もちろん強力な技――スキルを実行するには、\\n それなりに強い装備や、大きなコストも必要になるけど」", "375000221_32": "「なるほど。アイテムを手に入れてパワーアップするんだな」", "375000221_33": "「というわけで、僕から最初のアイテムをプレゼントしよう。\\n この武器、『木の棒』を――」", "375000221_34": "「いるかッ!\\n チュートリアルはスキップだ、スキップッ!」", "375000221_35": "「あたしが使うのはこいつだって\\n 最初から決まってるッ!」", "375000221_36": "「Killiter Ichaival tron――」", "375000221_37": "「――ハッ!\\n イチイバルが使えるなら、怖いもんなしだッ!」", "375000221_38": "「グォォォォ――ッ!」", "375000221_39": "(ヴァイラも動き出したか。律儀な敵だけど――)", "375000221_40": "「あたしの試し撃ちに付き合ってもらおうかッ!」" }