{ "373000811_0": "紫電纏いし巨兵", "373000811_1": "「ここが、テュポーンの内部……。\\n まるで生きた洞窟だ」", "373000811_2": "(だけど、ここならば結界もないはず……。\\n 内側からの攻撃で、テュポーンを破壊できれば……)", "373000811_3": "「ぶち抜けぇぇぇッ!」", "373000811_4": "「な……ッ!?\\n なんだ、この手ごたえッ!」", "373000811_5": "(この弾力……まるでゴムを殴っているみたいだ。\\n 衝撃が吸収されて、おそらくダメージにつながってないッ!)", "373000811_6": "(先に2人を救出して、3人の集中攻撃を\\n 試してみる方がいいか……)", "373000811_7": "(2人はどこに囚われているんだろう……)", "373000811_8": "「――ッ!\\n なにッ!?」", "373000811_9": "(壁から触手がッ!? これは体内に入り込んだ異物を捕え、\\n 吸収するための器官か……)", "373000811_10": "(と、いう事は、この触手の先に、\\n 2人がいる可能性が高いッ!?)", "373000811_11": "「待っていて。\\n 必ず助け出すから……ッ!」", "373000811_12": "(あれから随分と歩いたけど……\\n 瘴気はどんどん濃さを増して……ッ!)", "373000811_13": "「――ッ!」", "373000811_14": "「あそこに倒れてるのは……ッ!」", "373000811_15": "「…………」", "373000811_16": "「…………」", "373000811_17": "「助けに来たよッ!」", "373000811_18": "「…………」", "373000811_19": "「…………」", "373000811_20": "(気を失っているのか。反応がない……。", "373000811_21": " まずは、2人に絡んだ触手を切り離す……ッ!)", "373000811_22": "「ゲゲゲゲッ!」", "373000811_23": "(なッ! どうしてテュポーンの体内に怪物がッ!?)", "373000811_24": "(いや……こいつらは体内の防衛機構……\\n いわば白血球のような存在か……ッ!)", "373000811_25": "「でも、邪魔される訳にはいかないッ!\\n 2人は返してもらうッ!」" }