{ "371000121_0": "「響さーんッ!\\n マリアーッ!」", "371000121_1": "「どーこデースかーッ!!」", "371000121_2": "「おいバカッ! 危険が待っているかもしれないんだ。\\n いきなり大声を出すやつがあるかッ!」", "371000121_3": "「でも、誰もいないデスよ?」", "371000121_4": "「本当に住民がいた島とは思えないくらい、静か……」", "371000121_5": "「あのなぁ、だから異常事態なんだろ」", "371000121_6": "「いいか? 島内はどんな状況か分からないんだ。\\n あたしの言うことをきちんと聞いて行動するんだぞ」", "371000121_7": "「分かりました(デス)ッ!」", "371000121_8": "「はぁ……先が思いやられる……」", "371000121_9": "(いや、何弱音を吐いてんだ……\\n あたしが先輩として、しっかりしなきゃだろ……)", "371000121_10": "「……うしッ!\\n じゃあ改めて状況を確認するぞ」", "371000121_11": "「よろしくデス、クリス先輩ッ!」", "371000121_12": "「お願いします」", "371000121_13": "「事前に報告があった通り、島の中に入った途端、\\n 通信機の類は一切使えなくなった」", "371000121_14": "「ぱっと見た感じ、普通の島デスけどね」", "371000121_15": "「計測できない妨害電波が出てるとか?」", "371000121_16": "「その辺のことは、\\n 本部の連中が血眼になって調べても分からなかったんだ」", "371000121_17": "「あたしたちのやるべきことは推理じゃなくて、\\n 実際にこの目で島内を調べることだろ」", "371000121_18": "「一定時間経ったら、乗ってきた輸送船が\\n またこの海岸に来る手はずになっている」", "371000121_19": "「――ッ!」", "371000121_20": "「それまでに島内の調査をして、\\n 手がかりになりそうな情報を片っ端から集めるぞ」", "371000121_21": "「緊急時にはミサイルを打ち上げて\\n 外に知らせることになってるから、何かあったらあたしを――」", "371000121_22": "「って、アイツらどこ行ったッ!?」", "371000121_23": "「クリス先輩、こっちデスッ!\\n さっき森の奥に何かが見えたデスッ!」", "371000121_24": "「何ッ!?」", "371000121_25": "「嫌な予感がします……行きましょうッ!」", "371000121_26": "「あ、ああ……ッ!」", "371000121_27": "「……う……」", "371000121_28": "「く……」", "371000121_29": "「――見てッ!\\n 女の子が2人、倒れてる……ッ!」", "371000121_30": "「近くに変なのもいるデスッ!」", "371000121_31": "「あの子たちを襲おうとしてるのかッ!?」", "371000121_32": "「させないデスッ!!」", "371000121_33": "「この子たちは……?」", "371000121_34": "「この島に住んでるのはほとんど研究所の関係者って話だッ!\\n たぶん研究員の子供だろッ! それより問題は――」", "371000121_35": "「なんデスかコイツはッ!\\n 木を真っ二つにしたデスよッ!?」", "371000121_36": "「知るかよッ! でも女の子を襲おうとしてることは確かだ。\\n あたしたちで何とかするぞッ!」" }