{
"366001011_0": "戦いの終結、そして別れ",
"366001011_1": "「あれ……。\\n ここはどこ?」",
"366001011_2": "「おい、どうなってるんだよ……?\\n なんか変な感じだけど……」",
"366001011_3": "「わたしたち、元の世界に帰れてないよね?」",
"366001011_4": "「心配はいりません」",
"366001011_5": "「あなたは――?」",
"366001011_6": "「初めまして」",
"366001011_7": "「あ、こちらこそ初めまして」",
"366001011_8": "「いや、あんた誰なんだよ」",
"366001011_9": "「わたしはアテナ。わたしの力で、\\n 世界の狭間での束の間の出会いを果たしているのです」",
"366001011_10": "「アテナって……、\\n 聖闘士たちが仕えてるって話してた、あの――ッ!?」",
"366001011_11": "「……おい、それじゃあんたが女神さまかよッ!?」",
"366001011_12": "「直接、お礼を申し上げたくて……」",
"366001011_13": "「聖闘士たちと共に戦ってくれたこと、感謝します」",
"366001011_14": "「それなら、わたしもありがとうございましたッ!」",
"366001011_15": "「ああ、あいつらがいてくれたおかげで、\\n こうして帰ることができる。……帰れるんだよな?」",
"366001011_16": "「はい。\\n すぐに元の世界へと送りましょう」",
"366001011_17": "「よかったー。\\n 女神さまのお墨付きなら安心だよねッ!」",
"366001011_18": "「そうだな。あ、でも戻ったら黄金の枝ってどうなるんだ……?\\n また飛ばされたりしないだろうな?」",
"366001011_19": "「黄金の枝については、わたしが封印します。\\n あれは人の世にあってはならないもの……」",
"366001011_20": "「冥界の者すら、現世に導いてしまう力を持つ道具ですから」",
"366001011_21": "「そんなものだったんだ……」",
"366001011_22": "「名残惜しいですが、そろそろ時間ですね。\\n それでは、おふたりともお元気で」",
"366001011_23": "「うーん……はッ!?\\n あれ? ここは……」",
"366001011_24": "「た、立花ッ!? 大丈夫なのかッ!?」",
"366001011_25": "「なんか、床が硬いな……って、ここは元の場所かよッ!」",
"366001011_26": "「あなたまでッ!? 今どこから現れたのよッ!?」",
"366001011_27": "「不思議……」",
"366001011_28": "「まさかテレポートしたデスッ!?\\n どんな感じだったデスッ!?」",
"366001011_29": "「あー、なんかこの感じ、久しぶりだねー」",
"366001011_30": "「そうだな」",
"366001011_31": "「久しぶりって、何を言ってるのよ?」",
"366001011_32": "「どういうことだ?」",
"366001011_33": "「立花と雪音が黄金の枝と一緒に消えてから、\\n ほんの数分しか経ってないのだが……」",
"366001011_34": "「は? 数分……? ええ――ッ!!」",
"366001011_35": "「なんだったんだろうね、あれって……。\\n クリスちゃんも覚えてるよね?」",
"366001011_36": "「まあな。向こうに行って、青銅聖闘士たちと会って、\\n あいつと戦って……」",
"366001011_37": "「全部、夢だったとかじゃないよね?」",
"366001011_38": "「夢にしちゃハードすぎるし、なんで2人共知らない奴が\\n 夢に出てくるんだよ」",
"366001011_39": "「そうだね……やっぱり夢じゃないよね」",
"366001011_40": "(自分の中にある宇宙、それが小宇宙か……)",
"366001011_41": "「大変だったけど、楽しかったよね?」",
"366001011_42": "「そうだな。すごいやつらとも知り合えたしな」",
"366001011_43": "「うん、それに――」",
"366001011_44": "「…………」",
"366001011_45": "「あれ? 今――」",
"366001011_46": "(ありがとうって、聞こえたような――)",
"366001011_47": "「どうかしたか?」",
"366001011_48": "「ううん、なんでもない――なんてことないよ」",
"366001011_49": "(そう、なんてことないよ。\\n わたしの趣味は、人助けなんだから)"
}