{ "318000411_0": "邂逅", "318000411_1": "「とにかく、だ。こちらでも調べてみるよ。\\n 黒いノイズ……カルマノイズの動向についてはね」", "318000411_2": "「お願いします。\\n こちらでも引き続き調査と対策を検討します」", "318000411_3": "「頼んだよ」", "318000411_4": "「ともあれ。\\n 君たちは手に入れたわけだ、力を」", "318000411_5": "「さあ、それで成すがいい。目的を」", "318000411_6": "「――承知しました」", "318000411_7": "「争うことになるとはね、二課と」", "318000411_8": "「しかし、渡せないよ。アレは」", "318000411_9": "「僕のものだからね。初めから」", "318000411_10": "「フフ……」", "318000411_11": "「失礼します」", "318000411_12": "「お久しぶりです」", "318000411_13": "「こんにちはデス」", "318000411_14": "「おお、君たちか。よく来てくれた」", "318000411_15": "「はい。ギャラルホルンのアラートが鳴ったので急行しました」", "318000411_16": "「すまない、助かる」", "318000411_17": "「いえいえ。\\n さっき奏さんが怪我をしたって聞きましたけど、大丈夫ですか?」", "318000411_18": "「幸い、外傷はそれほどでもないわ」", "318000411_19": "「良かったデス」", "318000411_20": "「でも、外傷以外に問題が?」", "318000411_21": "「ブリーシンガメンをかなり無理に使用したから、\\n ちょっと消耗が激しくてね」", "318000411_22": "「でも容体も安定してるから、心配ないわ」", "318000411_23": "「良かった……」", "318000411_24": "「ホントデス」", "318000411_25": "「奏さんはカルマノイズとの交戦で?」", "318000411_26": "「いや、直接的には錬金術師にだな」", "318000411_27": "「錬金術師ッ? また現れたんデスかッ?」", "318000411_28": "「ひょっとしてアリシアさんの――?」", "318000411_29": "「関係性は定かではない」", "318000411_30": "「奏ちゃんとの会話内容では、知っている様だったけどね」", "318000411_31": "「ブリーシンガメンを使う奏さんがやられるなんて……」", "318000411_32": "「途中までは奏が押してたのだが、錬金術師たちが\\n ギアみたいなものを纏ってから、形勢逆転されてな……」", "318000411_33": "「それって、ファウストローブですかッ!?」", "318000411_34": "「ファウストローブ?」", "318000411_35": "「はい。錬金術師が賢者の石ってものを使って纏う、\\n ギアのような装備です」", "318000411_36": "「そうそう。\\n なんデスっけ、ラピラピ……ピロピロ?」", "318000411_37": "「ラピス・フィロソフィカスだよ、切ちゃん」", "318000411_38": "「そうそう、それデス」", "318000411_39": "「とにかくイグナイトの力も無効にされたり、\\n 厄介な相手なんデスよ」", "318000411_40": "「イグナイトを?」", "318000411_41": "「はい。浄化の力でイグナイトの力を解除され、\\n ギアにも反動汚染というものが残るんです」", "318000411_42": "「イグナイトの天敵、というわけか……確かに侮れんな」", "318000411_43": "「だが、君たちが錬金術師にも詳しいなら心強い」", "318000411_44": "「奏がしばらく出撃できないこともある。\\n 改めて協力を願いたい」", "318000411_45": "「はい。もちろんです」", "318000411_46": "「で、これからどうするワケダ?」", "318000411_47": "「当面の目的は変わらないわ。\\n アダムスフィアを奪還する」", "318000411_48": "「とはいっても、今どこにあるのかしらね?」", "318000411_49": "「今、局長に例のカルマノイズの行方を追ってもらっているわ」", "318000411_50": "「あのカルマノイズのでっかいの、ヤバかったわね」", "318000411_51": "「今尚アダムスフィアの力を吸収している可能性があるワケダ」", "318000411_52": "「ええ……。細心の注意が必要ね」", "318000411_53": "「とはいえ、こちらにもファウストローブがある」", "318000411_54": "「戦えないことはないワケダ」", "318000411_55": "「特異なんちゃら二課、だっけ。\\n あの連中はどうするの?」", "318000411_56": "「あの装者……天羽奏という装者を倒したことで、\\n 当分動きは抑えられると思うわ」", "318000411_57": "「ただ、先日の事件でも複数の装者の存在が\\n 確認されているワケダが」", "318000411_58": "「確かにね……。\\n また新たな装者が現れる可能性も考慮に入れる必要はあるわ」", "318000411_59": "「ああもうッ、あれもこれも考えなきゃいけないことばっか。\\n 誰のせいでこんな苦労してると思ってるのよ?」", "318000411_60": "「噂をすれば影なワケダ」", "318000411_61": "「タイミング図ってやってるでしょ、絶対」", "318000411_62": "「はい。私です」", "318000411_63": "「検知したよ、アダムスフィアの反応を。\\n 微かな反応だよ、次元の断層から漏れ出ているね」", "318000411_64": "「送るとしよう、そちらにも情報を」", "318000411_65": "「承知しました。\\n ただちに向かいます」", "318000411_66": "「頼んだよ、3人とも」", "318000411_67": "「アダムスフィアの反応を検知したそうよ」", "318000411_68": "「ああ、漏れ聞こえてたワケダ」", "318000411_69": "「ならばいい。\\n 座標を確認し次第、すぐに出るわよ、2人とも」", "318000411_70": "「はいはい。\\n ホント、ゆっくり休む間もないんだから……」", "318000411_71": "「いたいたッ!」", "318000411_72": "「カルマノイズ発見というワケダ」", "318000411_73": "「今度は逃げる暇など与えない。一気に行くわ」", "318000411_74": "「わかってるッ!」", "318000411_75": "「罪業を背負いし穢れた存在よ……。\\n ラピス・フィロソフィカスの力で浄化してやろうッ!」" }