{ "347000511_0": "怪我の功名ッ!?", "347000511_1": "「……」", "347000511_2": "「なんとか、この拠点まで戻ってくることができたな……」", "347000511_3": "「俺は……」", "347000511_4": "「先ほどの戦闘のことを悔やんでいるのか?」", "347000511_5": "「ああ……」", "347000511_6": "「敵がいるのに、あの剣に気を取られて油断したんだ。\\n だから、仲間を失って……」", "347000511_7": "「あれくらいであの2人がやられたと、そう思っているのか?」", "347000511_8": "「……っ!」", "347000511_9": "「奏はそんなに弱くはない。\\n 必ず生きていると、わたしはそう信じている」", "347000511_10": "「……」", "347000511_11": "「君はどうだ……?」", "347000511_12": "「俺もだ……。俺も、仲間を信じてる!\\n プレセアがあれくらいでやられるはずがない!」", "347000511_13": "「そして、ジーニアスもだ。\\n 絶対に全員揃って俺たちの世界に帰るんだ」", "347000511_14": "「ああ、そうだな」", "347000511_15": "「ありがとう、おかげで目が覚めた。\\n 今は落ち込んでる時間なんて無い」", "347000511_16": "「仲間が無事だと信じて、\\n これからどうするかを考えなきゃいけないんだよな!」", "347000511_17": "「どうやら立ち直ったみたいね」", "347000511_18": "「元気が無かったから心配してたんだよ」", "347000511_19": "「2人とも……聞いてたのか」", "347000511_20": "「私もプレセアとジーニアスのことを信じてるよ。\\n 2人は絶対元気だって!」", "347000511_21": "「ああ。心配かけて悪かったな」", "347000511_22": "「残った道具の確認をすると言っていたが、\\n どうだった?」", "347000511_23": "「グミや、ホーリィボトルはもう底をついてしまったわ」", "347000511_24": "「さっきの戦闘で使い切っちゃったみたい……」", "347000511_25": "「撤退するので精一杯だったし、仕方ないな」", "347000511_26": "「それから、ルシエルの姿がどこにも見えないのよね……」", "347000511_27": "「撤退する途中までは一緒にいたと思ったが……、\\n また姿をくらましたのか……」", "347000511_28": "「どうも怪しいんだよな、あいつ……」", "347000511_29": "「まあ、考えても仕方がないわ。\\n 今はこれからのことを考えましょう」", "347000511_30": "「ああ。あの装置は、結局なんなのか……」", "347000511_31": "「ロイド、触ってみて何かわかった?」", "347000511_32": "「……あの剣を触ったとき、力を感じた」", "347000511_33": "「じゃあ、やっぱりあれが……?」", "347000511_34": "「でも、どこか違和感があったんだよな……」", "347000511_35": "「違和感?」", "347000511_36": "「俺はエターナルソードを、1度は使いこなしたんだ」", "347000511_37": "「明確にどこがってことは説明できないんだけど、\\n そのときの感覚と、何かが違う気がするんだよ」", "347000511_38": "「だけど、もっとよく調べてみないと、確かなことは……。\\n 役に立てなくて悪い……」", "347000511_39": "「結局、一瞬しか触ることはできなかったしな。\\n 無理もない」", "347000511_40": "「あの装置に組み込まれた剣がエターナルソードか、別のものか、\\n 一旦は棚上げにするとしよう」", "347000511_41": "「わかっていることは、あの装置を破壊しないと、\\n この時空間から出ることができないってことね」", "347000511_42": "「中途半端に動かすとさっきみたいなことに……。\\n やるなら、一気にやるしかないんだな……」", "347000511_43": "「だけど、もしあれが本当にエターナルソードだったとして、\\n それを壊してしまったら……」", "347000511_44": "「シルヴァラントとテセアラを1つにする方法が無くなって、\\n 世界は滅んでしまう……」", "347000511_45": "「そんなの、どうしたらいいんだよ……」", "347000511_46": "「……」", "347000511_47": "(元の世界に戻る方法はあるにはある……。\\n しかしそれは、何かを犠牲にする方法かもしれない……)", "347000511_48": "(いずれは答えを出さなくてはいけない。\\n それが、どういう形であれ……)" }