{ "347000131_0": "「この辺りはまだ見て回ってないな」", "347000131_1": "「悪いけど、あなたたちが先行してもらえる?\\n 魔物との戦闘はそちらのほうが手慣れてるでしょ」", "347000131_2": "「もちろん、任せとけって。\\n そっちは変身するときに隙ができそうだしな」", "347000131_3": "「ああ、頼むよ」", "347000131_4": "「ねえ、ちょっとボクたちのこと\\n 警戒しすぎじゃないかな?」", "347000131_5": "「……一体なんのことかしら」", "347000131_6": "「信用できないのはお互い様だけど、\\n そこまで警戒されるとお互い行動し辛くなるよ」", "347000131_7": "「こちらの世界では、出会ったばかりの人間に、\\n いきなり背中を預けるのか?」", "347000131_8": "「あ、あの!\\n みんな、お腹空いてないかな?」", "347000131_9": "「……は?」", "347000131_10": "「ほら、お腹が空くとイライラするから。\\n 私たちも、ずっと歩きっぱなしで休憩もしてないでしょ」", "347000131_11": "「そ、それはそうだけど、これとは……」", "347000131_12": "「ロイド、休める場所があったら休憩しようよ。\\n 私、翼たちの話をもっと聞いてみたい」", "347000131_13": "「そうだな。\\n 俺もちょうど腹が減ってきたところだし」", "347000131_14": "「あたしも何か食べたくなってきたな」", "347000131_15": "「ちょっと、奏ッ!」", "347000131_16": "「いいだろ。ここに来てから何も食べてないんだからさ」", "347000131_17": "「それはそうだけど……」", "347000131_18": "「もう警戒するのもやめにしないか?\\n そんなに悪いやつらじゃないって、話してたらわかるだろ」", "347000131_19": "「あのね、好きな料理とかあるかな?\\n みんなで美味しいものを食べたらきっと仲良くなれるよ」", "347000131_20": "(そうね。こんな子が人に危害を加えるとは思えないわ)", "347000131_21": "「……いいわよ、じゃあ一緒に作りましょうか」", "347000131_22": "「うん! ありがと、マリア」", "347000131_23": "「それじゃ飯を食ったら、\\n 本格的に協力して島を探索しないか?」", "347000131_24": "「料理もそうだけど、島を探索するのも、\\n お互い協力したほうが上手くいくはずだ」", "347000131_25": "「一理あるな。\\n この世界のことを知る者の協力は心強い」", "347000131_26": "「わたしたちも元の世界に戻る方法を\\n 探さないといけないものね」", "347000131_27": "「決まりだな!」", "347000131_28": "「うわッ!? じ、地震かッ!」", "347000131_29": "「またか! さっきもあったよな?」", "347000131_30": "「うん、ボクらが来てこれで2度目だ……」", "347000131_31": "(今、剣が何かに反応した気が……ッ!)", "347000131_32": "「敵……接近しています。魔物です!」", "347000131_33": "「先陣を切らせてもらうッ!」", "347000131_34": "「みんな、俺たちも行くぞ!」" }