{ "342000822_0": "「キャロル、聞いているか。\\n ジルに発見されてしまったワケダッ!」", "342000822_1": "「なんだとッ!?」", "342000822_2": "「しかし、聖女の輝きの秘密、ジャンヌのこと。\\n わかったことを知らせるワケダッ!」", "342000822_3": "「……くッ、自動人形が邪魔すぎるワケダッ!」", "342000822_4": "「城の外まであと少し……このまま突っ切るワケダッ!」", "342000822_5": "「逃がさない、そう言いましたよ」", "342000822_6": "「……出口に先回りしていたワケダ。\\n 大量の自動人形で周囲を囲んで……」", "342000822_7": "「先回りはともかく、騎士人形については偶然ですよ」", "342000822_8": "「ちょうどこれから、ジャンヌ様と共に、\\n この国を落としにいくところだったのでね」", "342000822_9": "「どちらにしても、逃げられる隙は無いワケダ……」", "342000822_10": "「いえ、あなた1人でこの数の騎士人形とこの私、\\n それにジャンヌ様を退けられるなら、逃げられますよ?」", "342000822_11": "「そうでしょう、ジャンヌ様?」", "342000822_12": "「ええ、ジルの言うとおりです。\\n せいぜい足掻きなさい」", "342000822_13": "「誤り無き正義を司る天主よ――」", "342000822_14": "「キャロル……サンジェルマンのことを頼んだワケダ」", "342000822_15": "「何をバカなことを言っているッ!\\n おい――」", "342000822_16": "「くそッ!」", "342000822_17": "「キャロルちゃんッ! プレラーティさんは……」", "342000822_18": "「他のやつらと同じだ。\\n 聖女の輝きで存在を消去された……」", "342000822_19": "「プレラーティ……」", "342000822_20": "「だが、あいつはその代わりに貴重な情報をもたらしてくれた。\\n 今から聞いた話を伝える」", "342000822_21": "「聖女の輝きは存在の選別という、\\n ミカエルの剣による哲学兵装か……」", "342000822_22": "「ああ、そして消えた者たちは\\n 存在の持つエネルギーをあの男によって利用されている……」", "342000822_23": "「それじゃ、その存在のエネルギーが無くなったら……」", "342000822_24": "「取り戻せなくなる可能性もある……」", "342000822_25": "「いつか、また奴はアカシックレコードにアクセスする。\\n そうなれば、消えた者たちの存在が消費されてしまう」", "342000822_26": "「その前にジャネットを正気に戻し、\\n 次の世界へと送った者たちを戻させる必要がある」", "342000822_27": "「できるんでしょうか……」", "342000822_28": "「わからないが、今は他に方法などない」", "342000822_29": "「彼女のこと……ジャネットのことは私に任せてくれないか」", "342000822_30": "「……いいだろう。なら、あいつはお前がなんとかしろ。\\n あの男はオレとこいつで引き受ける」", "342000822_31": "「みんなのこと、お願いします。サンジェルマンさん」", "342000822_32": "「プレラーティが命がけで手に入れてくれた情報だ。\\n ジャネットのことは必ず……」", "342000822_33": "「向こうには大量の兵隊もいる。\\n そのことも忘れるなよ……」", "342000822_34": "「ああ、5万を超える数を揃えていると言っていた」", "342000822_35": "「き、気合でッ! 頑張ればなんとかなるよッ!」", "342000822_36": "「フ……頼もしいな。\\n だが、流石に無策で挑むのは難しい」", "342000822_37": "「何か考えがあるのか?」", "342000822_38": "「ああ。無いよりはマシ、という程度だが。\\n 協力してくれ、2人とも」" }