{ "342000212_0": "「オルレアンの乙女……、\\n 間違いないようだね、君はジャンヌ・ダルクで」", "342000212_1": "「……ええ、それが何か?」", "342000212_2": "「――オルレアンの乙女よ。聖女の輝きを」", "342000212_3": "「……そうですね。\\n 全ての者を今度こそ神の御許に――」", "342000212_4": "「誤り無き正義を司る天主よ――」", "342000212_5": "「――ッ!? これは――」", "342000212_6": "「あの光の詠唱です……ッ!」", "342000212_7": "「さっさと止めないと、消されてしまうワケダッ!」", "342000212_8": "(あの光……。\\n 未発動だったね、先ほどは)", "342000212_9": "(――ならば――)", "342000212_10": "「くッ!? またしてもこちらを囲んで――ッ!?」", "342000212_11": "「局長ッ!\\n まずは包囲を崩して離脱しましょうッ!」", "342000212_12": "「……聞こえるかな、2人とも」", "342000212_13": "「――ッ!? 何故小声で――」", "342000212_14": "「其の右の手には――」", "342000212_15": "「何かな? 聖女の輝きとやらの発動の言葉は?」", "342000212_16": "「――悠長なことを聞いてる場合じゃないワケダッ!」", "342000212_17": "「詠唱内容は確認しました。\\n 『裁きの顕現を』という言葉がトリガーです」", "342000212_18": "「ただ、その効果範囲は恐らく可変……。\\n どこまで広げられるかは不明です」", "342000212_19": "「あまたの天使を――」", "342000212_20": "「――あれにはかなりのエネルギーが必要だね。\\n できないはずだよ、乱発は」", "342000212_21": "「だから突いてみよう、一瞬の隙を。\\n 僕が道を拓くよ、術式の発動直前に」", "342000212_22": "「効果範囲確定後に回避……間に合わなければ終わりですね」", "342000212_23": "「本当にそれができるワケダ?」", "342000212_24": "「……局長だよ、僕はね」", "342000212_25": "「……了解しました」", "342000212_26": "「――その祈りを阻む者、愛すべき御父に背きし者を誅滅する」", "342000212_27": "「裁きの――」", "342000212_28": "「――ここだッ! 2人とも退避をッ!」", "342000212_29": "「はいッ!」", "342000212_30": "「――なッ!? これは――ッ!?」", "342000212_31": "「クク……逃がすとお思いですか?」", "342000212_32": "「ここでアルカ・ノイズが出てくるワケダ――ッ!?」", "342000212_33": "(――隠し玉か。そうなると無いね。\\n アルカ・ノイズを倒し離脱する時間は――)", "342000212_34": "「ならばッ!」", "342000212_35": "「――顕現をッ!」", "342000212_36": "「――吹き飛ばせばいいッ! 敵ごとッ!」", "342000212_37": "「――味方ごとなワケダッ!?」", "342000212_38": "「局長ッ!? これでは局長が――ッ!」", "342000212_39": "(――見極めよう、僕がこの光の正体を。\\n 今から躱すのは無理だからね)", "342000212_40": "(……熱源無し、衝撃無し、術式防御も効果無し。\\n どうやら無いね。この光を防ぐ手段は。そうか――)", "342000212_41": "「聞けッ! この光は、『存在を消し去る光』――」" }