{ "331000811_0": "謎の電波", "331000811_1": "「おい、ここで何してるッ!」", "331000811_2": "「近藤のおっさんッ!?」", "331000811_3": "「現場に出なくていいのかよ?」", "331000811_4": "「みんなに任せてある。それで、質問の答えは?」", "331000811_5": "「あたしは、キングギドラとガイガンを操ってる奴が\\n どこかにいると思ってる。それを突き止めたいんだッ!」", "331000811_6": "「……なんだ。俺と一緒じゃねえか。\\n 俺はそのためにわざわざ戻ってきたんだ」", "331000811_7": "「おっさんもッ!?」", "331000811_8": "「ああ。あの怪獣の統率のされ方。あれは命令を出してる奴が\\n いないと出来ないもんだ。軍人の俺が言うんだから間違いない」", "331000811_9": "「俺の勘では、キングギドラとガイガンを操る黒幕は\\n Gフォース内部にいるはずだ」", "331000811_10": "「内部犯だと思う理由は?」", "331000811_11": "「勘だって言っただろ。俺の勘は当たるんだぞ?」", "331000811_12": "「適当だな……。まあいいや、内部の事情を知ってる人が\\n いた方が助かるし、一緒に探そう」", "331000811_13": "「しょうがねえ、ガキのお守りをしてやるか」", "331000811_14": "「ガキじゃない」", "331000811_15": "「はいはい」", "331000811_16": "「大人のおっさんは、犯人の目星がついてんのかよ?」", "331000811_17": "「そこまでは行ってねえな。\\n とりあえず、考えられる犯人像を整理してみるか」", "331000811_18": "「まず、怪獣を操れるだけの技術を持ってる奴。あとは、\\n そうまでして成し遂げたい野望を持ってる奴だ」", "331000811_19": "「なるほどな。そう言や、サイコトロニックジェネレータ―って\\n もともと怪獣を操るための機械だったよな?」", "331000811_20": "「あ、キングギドラがメカゴジラを護ったりもしてたような……」", "331000811_21": "「おい、それって……」", "331000811_22": "「ああッ!? ウェル博士……ッ!」", "331000811_23": "「……あの野郎……ッ!」", "331000811_24": "「誤解ですッ!」", "331000811_25": "「うわッ!」", "331000811_26": "「わたしはそんなことしていませんよッ!\\n そもそも怪獣を使って何をしようというのですかッ!?」", "331000811_27": "「自作自演で英雄になる的な……?」", "331000811_28": "「誰がそんなまどろっこしいことしますかッ!」", "331000811_29": "「本当か?」", "331000811_30": "「本・当・ですッ!」", "331000811_31": "「まあ、信じてやってくれ。長い付き合いだが、こいつは\\n そこまでぶっ壊れてねえよ」", "331000811_32": "「いいやつを演じないでください。\\n あなたさっき『あの野郎……ッ!』って言ってましたよねッ!?」", "331000811_33": "「……さて、ふりだしに戻ったぞ」", "331000811_34": "「そうだな」", "331000811_35": "「謝罪も無しですか……」", "331000811_36": "「だいたい、本当に黒幕は存在しているのですか?\\n 外では怪獣たちとの戦闘が佳境を迎えています」", "331000811_37": "「勘違いでしたじゃ済まされないんですよッ!」", "331000811_38": "「だからこそだッ! 宇宙怪獣の連携が止められれば、\\n 今の戦況が打開できるかもしれない」", "331000811_39": "「よし、お前も協力しろ。本部から変な電波とか光線とか\\n 出てないか調べてくれ。5分以内だ」", "331000811_40": "「科学に対するリスペクトが足りないからあなたのことは嫌い\\n なのですよッ! 3分で調べますッ!」", "331000811_41": "「まさか……本当に見つかりました」", "331000811_42": "「巧妙に通信電波に偽装されていますが、\\n 気づいてみれば明らかに異質です」", "331000811_43": "「すごいじゃないかッ! ありがとうな」", "331000811_44": "「俺の勘は当たるって言っただろ?」", "331000811_45": "「電波の送信元は、本部の地下のようですね。\\n ここに部屋は無いはずですが……」", "331000811_46": "「隠し部屋ってやつか。手が込んでるな……」", "331000811_47": "「よし……、あたしたちで黒幕を暴きに行こうッ!」" }