{ "358000432_0": "「――うん、うん。\\n そっか、良かったッ!」", "358000432_1": "「為朝さん、ショベローさんッ! さっき聞いた怪我人、\\n 小夜さんのおかげで大丈夫そうですってッ!」", "358000432_2": "「さすがは天才外科医じゃな!」", "358000432_3": "「最初に怪我人の治療にかかりきりって聞いた時は心配したが、\\n ま、小夜姉なら問題ないだろう」", "358000432_4": "「ただ、まだちょっと手は離せないそうです」", "358000432_5": "「……そうか、でも仕方ないな」", "358000432_6": "「む? どうしたんじゃ?」", "358000432_7": "「ちょっと相談したいことがあったんだよ。\\n 仲間の中で推理が冴えてるのは小夜姉だからな」", "358000432_8": "「なんじゃ水臭い!\\n 相談相手くらい――」", "358000432_9": "「わたしたちだってなれますッ!」", "358000432_10": "「えー、お前らじゃ……いや、まぁいいや。\\n とりあえず話してみるか」", "358000432_11": "「さっきから、みんなの連絡を聞いていて、\\n 疑問に思ったことがあるんだよ」", "358000432_12": "「勢いに流されちまってたけど、\\n ミュージック邪面の能力って、なんでもアリすぎないか?」", "358000432_13": "「確かにズルいですよねッ!」", "358000432_14": "「そうじゃそうじゃ!\\n 卑怯千万にも程がある!」", "358000432_15": "「いや、ズルいとかそういうんじゃなくて……」", "358000432_16": "「それと、アイツがいろんな所に現れてるのもそうだ。\\n 俺たちと違って壁をすり抜けられるからって神出鬼没すぎる」", "358000432_17": "「何か大事なことを見落としてる気がするんだが……、\\n それがわからないんだ」", "358000432_18": "「なるほどのぉ……」", "358000432_19": "「うーん、言われてみれば妙なことばかりですね」", "358000432_20": "「何かわかるか?」", "358000432_21": "「そうですね……」", "358000432_22": "「全然わかりませんッ!」", "358000432_23": "「うぉい!?\\n そんな元気に言うことか!?」", "358000432_24": "「うむ、元気のいい返事じゃ!\\n 正義の味方はそうでなくてはの!」", "358000432_25": "「ありがとうございますッ!」", "358000432_26": "「はは……まあ、悪いとは言わないけどよ……」" }