{ "357000311_0": "ライブチケット配布", "357000311_1": "「ねえ、いきなりケータイに映ったんだけど、\\n 何この映像……」", "357000311_2": "「うーん、なんかのPVか?」", "357000311_3": "「す、すみません!\\n その映像、あたしたちにも見せてください!」", "357000311_4": "「えッ……あの、ちょっと……」", "357000311_5": "「フッフッフ……」", "357000311_6": "「あーッ! 見てください、ミュージック邪面デスよッ!」", "357000311_7": "「え、何これ……? アイツの顔がいろいろなところに……」", "357000311_8": "「辺りの人々が持つ映像機器から、街頭の大型ビジョンまで、\\n そこら中に映り込んでいるようです」", "357000311_9": "「キラメイジャーども! オレを倒したいみたいだが、\\n 今のお前たちにできるのかな~?」", "357000311_10": "「アタシたちを挑発してるつもりなんデスか?」", "357000311_11": "「hmmm~……違うな。出だしはキラメイジャーに呼びかけずに\\n もっとキメキメで威厳もタップリに……台本直すか……」", "357000311_12": "「一体何をするつもりなの……?」", "357000311_13": "「早く他のみんなと合流しようと思ったが、\\n あの画面に映っているのは……」", "357000311_14": "「ミュージック邪面だね。\\n さっきから1人で何をしてるんだか」", "357000311_15": "「1人でぶつぶつ言ったり、台本のようなものを見たり、\\n 芝居の練習みたいなことをしているようだが……」", "357000311_16": "「確かに、アニキもあんな風にしてることがあるよね!」", "357000311_17": "「な!? 傍から見ると、俺はあんなに不気味だったのか……」", "357000311_18": "「……うん、変だよね」", "357000311_19": "「それは、ええっちゅうねん!\\n というか、今は関係ないだろ!」", "357000311_20": "「……なんの話だ?」", "357000311_21": "「あ、いや。こっちの話だ。気にしないでくれ」", "357000311_22": "「……Oh!? これもう映ってるの?\\n あちゃー、失礼失礼」", "357000311_23": "「なあ、これってなんかのイベントか?」\\n", "357000311_24": "「わかんない。私のに映ってる画面、消したいんだけど……」", "357000311_25": "「街中のモニターや端末をジャックしてるようだな。\\n 一体何を見せようとしてるんだ……?」", "357000311_26": "「ま、まさか……!」", "357000311_27": "「あーあー、テステス……OK、ちゃんと聞こえているな?」", "357000311_28": "「この映像を見ている諸君、コングラッチュレーション!」", "357000311_29": "「新たな神アーティスト『シンヨドミヒメ』の\\n デビューライブに君たちを招待しよう!」", "357000311_30": "「ヨドミヒメ……だと!?」", "357000311_31": "「知っているのか?」", "357000311_32": "「幸運なオーディエンスたちよ!\\n さあ、チケットを受け取れ!」", "357000311_33": "(ッ! 画面から何か出て――)", "357000311_34": "「フ!」", "357000311_35": "「あ、あぶなー!?\\n さすがアニキ!」", "357000311_36": "「今のは一体……?」", "357000311_37": "「画面からライブチケットが飛び出してきたんだ。\\n 『シンヨドミヒメ』のな……」", "357000311_38": "「あのチケットを受け取っちゃうと大変だったんだよ!」", "357000311_39": "「ヨドミヒメのライブを観ることしか考えられないように\\n 洗脳されてしまうの」", "357000311_40": "「しかもね、ライブを観た人は、\\n 大量の闇エナジーを吸い取られちゃうんだよ!」", "357000311_41": "「そんな恐ろしいチケットが……、\\n 助けてくれて、ありがとうございます」", "357000311_42": "「私たちは一度、あの攻撃を見ているから気づけただけよ。\\n 月読さんが無事で良かったわ」", "357000311_43": "「うんうん、良き良き♪」", "357000311_44": "「ただ、そこら中の画面から大量にチケットがまかれたから……」", "357000311_45": "「シンヨドミヒメ……ライブ……」", "357000311_46": "「観に行かないと……」", "357000311_47": "「そっか、みんなチケットを受け取っちゃったんだ!?\\n 大変だよー!」", "357000311_48": "「どうなっちゃうんですかッ!?」", "357000311_49": "「ライブ……ライブ……」", "357000311_50": "「早く……聴きたい……」", "357000311_51": "「周りの人たち、呼び掛けても反応ないですよッ!\\n みんな魂が抜けたみたいな顔で、ゆらゆら歩いてて……」", "357000311_52": "「あのチケットを受け取ったやつは、\\n 昏睡状態になって操られてしまうんだ」", "357000311_53": "「俺たちもそうだったもんね。\\n それで、ライブ会場まで呼び寄せられちゃうんだよ」", "357000311_54": "「まさか、新たなヨドミヒメまで出てくるとはな……」", "357000311_55": "「とんでもないことになってるみたいだけど、\\n どうすりゃいいんだ?」", "357000311_56": "「前と同じなら、\\n みんなを呼び寄せる幕がライブ会場にあるはずじゃ!」", "357000311_57": "「幕……?\\n それを破壊すればいいんですねッ!」", "357000311_58": "「待て、あのチケットには観客を瞬間移動させる力も\\n あるんじゃなかったか!?」", "357000311_59": "「そんなッ!?\\n それじゃ今から破壊しに行っても間に合うかどうか……」", "357000311_60": "「それができるなら、とっくにやってるだろ」", "357000311_61": "「たぶん、調子に乗ってチケットを配りすぎたせいで、\\n まとめて移動させられないんだ」", "357000311_62": "「ギク!?」", "357000311_63": "「それより、ライブ会場の心当たりはないか?\\n 大勢の人間が入れるデカイやつだ」", "357000311_64": "「それなら、あっちの方向に、\\n 大きなコンサート会場がありますッ!」", "357000311_65": "「この道だと、あたしらが1番会場に早く着けるッ!\\n こっちは任せろッ!」", "357000311_66": "「おお、それがいい!」", "357000311_67": "「そ、そんなことをさせるか!?」", "357000311_68": "「お前、さっき逃げたんじゃないのか?」", "357000311_69": "「ていうか、放送に出てたよね?\\n どこで撮ってたの? もしかして録画?」", "357000311_70": "「そんなことはどーでもいいだろッ!\\n こいつがまた現れたってことは、まずいことがあるってことだ」", "357000311_71": "「コンサート会場に行かせたくないんだろ」", "357000311_72": "「ギクギク!?」", "357000311_73": "「当たりみたいだな。けど、そもそもお前を倒せばいいんだろ?\\n だったらコンサート会場に行くまでもねえなッ!」", "357000311_74": "「Oh!? なんて乱暴な!」", "357000311_75": "「今は加勢できないけど、\\n 壁のこっちに逃げてきたら、わたしたちが相手するからッ!」", "357000311_76": "「オーノー! 実は結構キツい状況!?」", "357000311_77": "「お前はとっくに詰んでるんだよッ!」", "357000311_78": "「俺も可能な限りサポートするから、協力して戦おう!」", "357000311_79": "「ああ、行くぞッ!」" }