{ "348000121_0": "「魔神剣!」", "348000121_1": "「今のは剣から衝撃波が出たのかッ!?」", "348000121_2": "「いや、それならわたしも似たようなことをしてるな……」", "348000121_3": "「ピコピコハンマー!」", "348000121_4": "「エアスラスト!」", "348000121_5": "「おお、風が敵をぶった切ったな。\\n あれか、もしかして魔法ってやつなのか」", "348000121_6": "「いやその前にあのハンマーは何ッ!?」", "348000121_7": "「裂旋斧……!」", "348000121_8": "「あっちはあっちで豪快に斧をぶん回してるな」", "348000121_9": "「全員、かなりの力量ね。戦闘にも慣れてるみたいだし、\\n 一応警戒しておいたほうがいいかもしれないわ……」", "348000121_10": "「まだ敵か味方かもわからないしな……」", "348000121_11": "「ふぅ、なんとか全部倒せたな。\\n そっちは大丈夫か?」", "348000121_12": "「ああ。サンキューな」", "348000121_13": "「えっ、その声って……!?」", "348000121_14": "「ん? 声がなんだって?」", "348000121_15": "「あ、ううん。知り合いに似てたからびっくりして……」", "348000121_16": "「確かに似てるな……って、\\n それよりもあんたたち、剣を見なかったか?」", "348000121_17": "「剣?」", "348000121_18": "「赤い剣と青い剣の2本なんだ。\\n 見れはすぐにわかると思うんだけど」", "348000121_19": "「いや、残念だがそういった剣は見ていない」", "348000121_20": "「そうか……じゃあ、ここで人を見てないか。\\n 歳は20くらいの女の人で見た目はこいつに似てる感じの!」", "348000121_21": "「ボクの姉さんなんだ」", "348000121_22": "「悪いな、あたしたちは見てない」", "348000121_23": "「じゃあ、手枷をつけた大男は?\\n それか紙の札みたいので戦う女とか」", "348000121_24": "「そちらも心当たりがないわね」", "348000121_25": "「なら、赤い髪の――」", "348000121_26": "「落ち着いてくれ。わたしたちは先程、目が覚めたばかりで\\n ここがどこなのかもわかっていないんだ」", "348000121_27": "「じゃあ、みなさんもここに飛ばされてきた人なんですか?」", "348000121_28": "「も、ってことはそっちもなんだな」", "348000121_29": "「はい。突然……この場所に飛ばされてしまって、\\n そのときに……仲間とはぐれてしまったんです」", "348000121_30": "「そういえば、自己紹介もちゃんとしてなかったよな。\\n 1度しっかり話さないか?」", "348000121_31": "「望むところだ」", "348000121_32": "「要するに、ここは君たちの世界であって、\\n わたしたちが知っている世界ではないということか」", "348000121_33": "「お互いの話から考えるとそうなるよな。\\n その不思議な力のことも初めて聞くし……シンフォギアだっけ?」", "348000121_34": "「ペンダントで……変身……するんですね。\\n 異世界の技術は……不思議……です」", "348000121_35": "「唄いながら戦うなんてすごいなあ」", "348000121_36": "「……」", "348000121_37": "「えっと……私の顔、何か付いてる?」", "348000121_38": "「い、いえ、なんでもないわ。気にしないで」", "348000121_39": "(誰かの声に似てる気がしたけれど、思い出せない……。\\n でも、この状況で無駄話をする必要もないわよね)", "348000121_40": "「わたしたちの力のことはわかってもらえたと思うが、\\n 君たちはどうなんだ?」", "348000121_41": "「これだよ、エクスフィア」", "348000121_42": "「手の甲に付いた宝玉のようなものか?」", "348000121_43": "「肌に着床させると、\\n その人の能力を強化してくれるんだ」", "348000121_44": "「へえ、肌にくっつけるだけで力がもらえるってんなら、\\n あたしも付けてみたいな」", "348000121_45": "「そんな簡単なものじゃないよ。\\n 要の紋がないとエクスフィアは制御できないんだ」", "348000121_46": "「まあ、簡単に使えたら苦労しないよな。\\n さっきの魔法もそれの力か?」", "348000121_47": "「魔術のことかな? \\n うん。魔術とか治癒術とかいろいろあるよ」", "348000121_48": "「聞けば聞くほど、わたしたちの世界とは違うわね」", "348000121_49": "「だけどここは、私たちが知っている世界とも、\\n 景色が違っているみたい……」", "348000121_50": "「どういうこと?」", "348000121_51": "「俺たちが知っている世界だと、\\n 今は青空がほどんど見えないんだよ」", "348000121_52": "「青空が無い世界なの?」", "348000121_53": "「いや、今は世界に危機が迫っていて……、\\n だから早く戻らないといけないってのに……」", "348000121_54": "「ロイド……」", "348000121_55": "「わかってるよ、ジーニアス。みんなを捜して、\\n エターナルソードも見つけ出さないとな!」", "348000121_56": "「エターナルソード……?\\n それはさっき話していた2本の剣のことか?」", "348000121_57": "「いや、それはマテリアルブレードっていって……、\\n 一緒といえば一緒だけど、違うといえば違うんだよね」", "348000121_58": "「とにかく、この島を調べよう。\\n まだ探索していないところも沢山あるはずだ」", "348000121_59": "「日が暮れる前に必ずみんなを見つけ出すぞ!」", "348000121_60": "「なあ、特にあてが無いなら、あんたたちも一緒に来ないか?」", "348000121_61": "「そうだな……ひとまず同行しよう」", "348000121_62": "「詳しく話を聞いても、やはり理解できないことが多い。\\n 果たして彼らのことを信頼してもいいものか……」", "348000121_63": "「そんなに構えなくてもいいと思うけどな。\\n 翼は堅すぎるんだよ」", "348000121_64": "「なッ! だって仕方ないでしょ――」", "348000121_65": "「はいはい、警戒するに越したことはないわ。\\n とりあえず、もう少し様子を見ましょう」" }