{ "347000532_0": "「こいつで最後だッ!」", "347000532_1": "「魔物はなんとかなったか。\\n でも――」", "347000532_2": "「牢獄の壁がすぐそこまで……!」", "347000532_3": "「もういいよ、2人とも。\\n もう、間に合わない……」", "347000532_4": "「何を言って――」", "347000532_5": "「もういいんだ!\\n ボクのことはもういいから、2人は逃げて……」", "347000532_6": "「いいや、お前のことは置いていかない。\\n 絶対に助けてやる。だから……」", "347000532_7": "「お前も生きるのを諦めるなッ!」", "347000532_8": "「生きるのを、諦めない……」", "347000532_9": "「ほら、下がれッ!\\n 鉄格子にもう1発入れるからなッ!」", "347000532_10": "「あなたを助けること、私も諦めません!」", "347000532_11": "「くっ――、硬い……。\\n だけど、もう1発!」", "347000532_12": "「2人とも……」", "347000532_13": "「……わかったよ、ボクは諦めない。\\n 何か方法を見つけてみせる!」", "347000532_14": "「その意気だッ! 行くぞッ!」", "347000532_15": "「あれ、今の音は……。\\n 今攻撃した鉄格子の柱をもう1度攻撃してみて!」", "347000532_16": "「ああ、これだなッ!」", "347000532_17": "「ここ、この鉄格子だけ違う音がする。\\n やっぱり……この柱だけ老朽化が進んでいるんだ!」", "347000532_18": "「なら、そこを攻撃すれば!」", "347000532_19": "「惜しい……けど、まだ壊れそうにない。\\n 攻撃力が足りないみたいだ……」", "347000532_20": "「わかった。……それなら、2人で同時に攻撃だッ!\\n ピッタリタイミングを合わせれば――ッ!」", "347000532_21": "「ですが、練習もしていないのに――」", "347000532_22": "「できるッ!\\n 言っただろ。あたしたちはいいコンビになれるってッ!」", "347000532_23": "「――っ!\\n はい!」", "347000532_24": "「バッチリ命中だ!」", "347000532_25": "「ほらな、息ってのは勝手に合うもんなんだよ」", "347000532_26": "「すごい。まるで前から一緒に戦っていたみたいに……」", "347000532_27": "「ほら、もう1発行くぞッ!」", "347000532_28": "「え? はい!」", "347000532_29": "「また当たった!\\n あともう少し……!」", "347000532_30": "「絶対に間に合わせてみせます。\\n だから、最後まで諦めないで!」", "347000532_31": "「あたしたちで助け出すから待ってろよッ!」", "347000532_32": "「私のエクスフィアが光ってる……?」", "347000532_33": "「この力は……、感じるッ!\\n そうか、これがプレセアの……ッ!」", "347000532_34": "「姿が、変わった!?」", "347000532_35": "「どうなってるの!?」", "347000532_36": "「心象変化か……ッ!? だけど、詳しい説明は後だな。\\n 今はこの鉄格子を――ッ!」", "347000532_37": "「はい!」", "347000532_38": "「こいつで終わりだ、ぶっ壊れろおおお――ッ!」", "347000532_39": "「鉄格子が壊れた!」", "347000532_40": "「今だ、出てこいッ!」", "347000532_41": "「うわあああ――!?」", "347000532_42": "「あ、危なかった。本当に危機一髪だったよ……」", "347000532_43": "「無事でよかった――」", "347000532_44": "「悪かった、あたしのせいで罠が発動して……」", "347000532_45": "「ううん、あれはしょうがないよ。\\n それより、助けてくれてありがとう」", "347000532_46": "「諦めずにいられたのは、2人のおかげだよ」" }