{ "345000621_0": "「見えたわ。あれがF.I.S.の研究所。\\n 思ってた以上にセキュリティが厳重そうね」", "345000621_1": "「完全聖遺物を保管してるから当然といえば\\n 当然デスが、ここからどうするデス?」", "345000621_2": "「見取り図はもらっているから、場所は確認済み。\\n あとはどう潜入するか次第なんだけれど……」", "345000621_3": "「フフン、潜入任務ならアタシにお任せデースッ!」", "345000621_4": "「電波ジャックからセキュリティの解除まで。\\n 調につけてもらった機能満載デスよッ!」", "345000621_5": "「この機能を駆使すれば、お茶の子さいさいデスッ!」", "345000621_6": "「おお、頼もしいデスッ!」", "345000621_7": "「よし、ここのセキュリティは解除したデス。\\n もう進んでも大丈夫デスよッ!」", "345000621_8": "「さすがデースッ!」", "345000621_9": "「フフン、アタシにかかればこんなもんデスよッ!」", "345000621_10": "「若干不安だったけど、ここまでスムーズに\\n 潜入できるなんて……」", "345000621_11": "「ちょっと聞きたいんデスが、\\n 他にはどんな機能があるんデス?」", "345000621_12": "「よくぞ聞いてくれたデスね」", "345000621_13": "「ちょっとおふたりさん、そこに並んでほしいデス」", "345000621_14": "「え? こ、こう?」", "345000621_15": "「こんな感じデス?」", "345000621_16": "「ばっちりデース」", "345000621_17": "「よし、これで―……。\\n F.I.S.潜入中、ナウ……と」", "345000621_18": "「ね、ねえ、何してるの?\\n まさかとは思うけど……」", "345000621_19": "「潜入記念に写真を撮って、\\n アタシが作ったブログにアップするデス」", "345000621_20": "「やめなさいッ!\\n 潜入記念って何ッ!?」", "345000621_21": "「えー、せっかくうまく撮れたデスのに……」", "345000621_22": "「おおッ! めちゃくちゃ綺麗に撮れてるデスッ!\\n それに、これエフェクトデス?」", "345000621_23": "「フ、フフ、そうデスッ!」", "345000621_24": "「ただのカメラと思うなかれ、\\n 超高画質で、自動エフェクト機能もついてるデスよ」", "345000621_25": "「すごいデスッ!」", "345000621_26": "「すごいのはわかったから、\\n 潜入を自ら公表するような真似はやめてッ!」", "345000621_27": "「残念デスが了解デス。\\n それじゃ、せっかくデスし、助手にだけ送っておくデスッ!」", "345000621_28": "「あと他の機能は――」", "345000621_29": "「海外旅行も安心の外国語翻訳機能。\\n 聞いてよし、喋ってよし。即座に翻訳してしまうのデスッ!」", "345000621_30": "「それなら英語が喋れなくても安心デスねッ!」", "345000621_31": "「そして、迷子になったときのための個体検索。\\n これさえあれば、どこにいても自分の場所がわかるデスッ!」", "345000621_32": "「おおッ! 迷子になりやすいから、\\n その機能はとっても便利じゃないデスかッ!」", "345000621_33": "「アンドロイドの話、なのよね……」", "345000621_34": "「もっと褒めていいんデスよ。\\n まだまだアタシの隠れた機能をお披露目していくデスッ!」", "345000621_35": "(……話で聞いたこちらの調とわたしたちの調は\\n ずいぶんと違う印象を受けたけど)", "345000621_36": "(でも、このアンドロイドの切歌は\\n わたしが知っている切歌にとてもよく似ているわね)", "345000621_37": "(切歌らしい切歌とでも言えばいいのかしら)", "345000621_38": "「ぼやぼやしてると、置いてっちゃうデスよ」", "345000621_39": "「おお、被っちゃったデス」", "345000621_40": "「こんなことってあるんデスねー」", "345000621_41": "(……切歌だけど切歌じゃないアンドロイド。\\n 調は、どんな想いで彼女と一緒にいるのかしら)", "345000621_42": "(切歌にそっくりなのに、切歌と認められない……。\\n 辛いわね……)", "345000621_43": "「あッ! 見つけたデスよ、アレがアスクレピオスの杖デスッ!」", "345000621_44": "「おお、これで眠った切歌が起きるんデスねッ!」", "345000621_45": "「この辺のセキュリティシステムは、助手から聞いてるデスからねー」", "345000621_46": "「それじゃあ、パパっと解除して――」", "345000621_47": "(ん? 警報装置が手薄すぎる……?\\n 何か嫌な予感がする)", "345000621_48": "「セキュリティ解除完了ッ!\\n それじゃ、いただいていくデスッ!」", "345000621_49": "「ちょっと待ってッ!」", "345000621_50": "「え?」", "345000621_51": "「なんで警報がッ!?」", "345000621_52": "「なんでデスッ!?\\n 助手から聞いた通りにやったはずデスのにッ!」", "345000621_53": "「もらっていた情報に間違いがあったんでしょうね」", "345000621_54": "「先ほど解除したセンサーは、\\n この本命のセンサーを隠す意図もあったのね」", "345000621_55": "「そ、そんなッ!?」", "345000621_56": "「とにかく、バレてしまった以上、ここに長居は無用。\\n 杖を持って脱出するわよッ!」", "345000621_57": "「待てッ!」", "345000621_58": "「お前が自分から戻ってくるとはな、暁切歌――、", "345000621_59": " ……暁切歌が、2人ッ!?」", "345000621_60": "「な、なんでアタシのことを知ってるデスかッ!?」", "345000621_61": "「過去に、ここにいたことがあるんだから、\\n 知っている人がいても不思議じゃないでしょう」", "345000621_62": "「まあ、いたのは、島で眠っている方の切歌だけど」", "345000621_63": "「なんだ、どうなっている?\\n 昏睡状態から目覚めたのも驚きだが……、何故2人」", "345000621_64": "「まあいい、捕らえてから聞けばいいだけのことだ」", "345000621_65": "「そうはいかないデスッ!」", "345000621_66": "「アンドロイド兵ッ!?」", "345000621_67": "「調が造ったものとまったく同じ構造デスッ!?\\n なんでF.I.S.が使っているのデスかッ!」", "345000621_68": "「答える必要は無い。その3人を捕らえろッ!」", "345000621_69": "「Seilien coffin airget-lamh tron――」", "345000621_70": "「今は脱出を最優先に考えるわよッ!」", "345000621_71": "「バ、バカなッ!?\\n 私たちが把握していないシンフォギア装者だとッ!」" }