{ "344000311_0": "襲撃者の嗤笑", "344000311_1": "「今、現場から回収した兵器の解析を行っていますが、\\n 詳しいことはまだわかっていません」", "344000311_2": "「ただ、あの兵器は錬金術や聖遺物由来の異端技術など、\\n 様々な要素を組み合わせ作られているようです」", "344000311_3": "「ですが、骨組みにあるのは、異端技術ではなく、\\n 高度な工業技術によるもの……」", "344000311_4": "「そんなことができる相手って……」", "344000311_5": "「ぜんっぜん見当がつかないデスッ!」", "344000311_6": "「目的も不明なままだわ。襲撃予告を出した犯人は一体、\\n なんのためにあんなことを……」", "344000311_7": "「襲撃予告に、デュオレリックへの対応の手際のよさ……」", "344000311_8": "「我々をおびき出し戦うこと自体が目的だった、\\n という可能性が高い」", "344000311_9": "「最初から、デュオレリックを封じるつもりで……」", "344000311_10": "「だとしたら敵は、シンフォギアの存在はおろか、\\n デュオレリックのことまで把握していたことになります」", "344000311_11": "「そんな存在は――」", "344000311_12": "「……ッ!?」", "344000311_13": "「これは……、", "344000311_14": " 何者かより、音声ファイルが送信されてきました」", "344000311_15": "「差出人不明、送信元もたどれないよう細工がしてあります。\\n ですが、恐らくは……」", "344000311_16": "「……再生してくれ」", "344000311_17": "「この度の戦いはエキサイティングだったよッ!\\n 初めましてッ! 装者の諸君」", "344000311_18": "「な、なんだぁッ!? やけにテンションが高いが……」", "344000311_19": "「君たちは実によく頑張った――」", "344000311_20": "「だが、残念だったね。シンフォギアより、\\n わたしの作った兵器の方が優秀だったようだ」", "344000311_21": "「そのことは、実際に戦った君たちが\\n 1番よくわかっているだろう?」", "344000311_22": "「……ッ!」", "344000311_23": "「やはり、襲撃を行った犯人か……」", "344000311_24": "「敗北してしょぼくれているところ申し訳ないが、私ものんびり\\n とはしていられないのでね。計画を進めさせてもらおう」", "344000311_25": "「次はアレを、世界中の主要都市に送るつもりだ」", "344000311_26": "「なんだとッ!?」", "344000311_27": "「何万人もの人間が、恐怖とともに私の力を思い知るだろう。\\n クク……考えただけでも胸が躍るッ!」", "344000311_28": "「ああ、だがね、邪魔をするななどと、\\n 無粋なことを言うつもりはない」", "344000311_29": "「また遊ぼうではないか。\\n クク……ハッハッハッハッハッ――」", "344000311_30": "「……内容はここまでです」", "344000311_31": "「どこのどなた様だか知らないが、\\n ふざけてやがる……ッ!」", "344000311_32": "「まずは国連に報告だ。\\n それから、S.O.N.G.としての対応は……」", "344000311_33": "「そんなの、戦って止めるしかないだろッ!」", "344000311_34": "「奏ッ!?」", "344000311_35": "「こんにちは」", "344000311_36": "「セレナまでッ!?」", "344000311_37": "「今日は定時報告の予定だったろ。\\n だけど、それどころじゃない事態みたいだな……」", "344000311_38": "「世界中に宣戦布告だなんて……」", "344000311_39": "「冗談みたいな話デスけど、たぶん相手は本気デス……」", "344000311_40": "「うん。わたしたちは、実際にその兵器と戦った」", "344000311_41": "「そんな……」", "344000311_42": "(人間ってのはうんざりするほど昔から変わらないな)", "344000311_43": "(ヴェイグさん?)", "344000311_44": "(オレたちドヴェルグ族は、\\n 人間同士の醜い戦いに巻き込まれて滅んだ)", "344000311_45": "(理由は知らないが、わざわざ戦いの火種を振りまくなんて、\\n なんて愚かなんだ……)", "344000311_46": "(……そう、ですね……)", "344000311_47": "(……)", "344000311_48": "(だけど、わたしもこの人を止めることに協力したいです)", "344000311_49": "(それが、ヴェイグさんの嫌う醜い戦いだとしても……)", "344000311_50": "(誰かが止めなければ、たくさんの人が\\n 傷つくことになってしまうと思うから……ッ!)", "344000311_51": "(もし、一緒にいるのが嫌だったら、\\n お家でお留守番を……)", "344000311_52": "(いや、一緒にいるよ。危なっかしいし、お前が\\n 善意からそう言っていることはわかってるからな)", "344000311_53": "(だけど、首は突っ込まない。見守るだけだ)", "344000311_54": "(うん。ありがとう、ヴェイグさん)", "344000311_55": "「司令、米国から緊急連絡が入りましたッ!」", "344000311_56": "「米国からだとッ!?」", "344000311_57": "「現在、アルカ・ノイズと謎の兵器に攻撃を受けている。\\n 救援求む、とッ!」", "344000311_58": "「有言実行というわけか。\\n ならば、やることは1つだ」", "344000311_59": "「お前たちには現場へ向かってもらう。\\n 急ぎ、準備をしろッ!」" }