{ "342001111_0": "約束の旅立ち", "342001111_1": "「暑ーいッ!\\n もう、お肌が焼けちゃうじゃないッ!」", "342001111_2": "「赤道直下の島だから、当たり前なワケダ」", "342001111_3": "「もう少し進めば、集落があるはずよ。\\n そこで少し休憩させてもらいましょう」", "342001111_4": "「もう、相変わらず局長ったら、\\n なんでもかんでもあーしたちに押し付けて……」", "342001111_5": "「だけど、いつものことでしょう?\\n こうしている時が、1番落ち着く気がするわ」", "342001111_6": "「確かにいつものことなワケダ」", "342001111_7": "「ふーん、そんなこと言って、\\n キャロルとあの装者の子の3人がよかったんじゃないのー?」", "342001111_8": "「いつまでふてくされてるワケダ」", "342001111_9": "「サンジェルマンが、『私には、カリオストロと\\n プレラーティしかいないわッ!』って泣いて謝るまで?」", "342001111_10": "「そんなことがあったら逆に心配するワケダ……」", "342001111_11": "「泣いて謝るのは無理だけど、\\n 戻ったら何かで埋め合わせでもするわ」", "342001111_12": "「本当ッ!?\\n あーし最近、欲しいバッグがあってー」", "342001111_13": "「現金なワケダ……」", "342001111_14": "「……あれ? サンジェルマン、そのコートの中――」", "342001111_15": "「ああ、これのことか」", "342001111_16": "「……ミカエルの剣なワケダッ!?」", "342001111_17": "「ええ、そうよ」", "342001111_18": "「それ、この前の事件の重要参考物だからって、\\n 厳重に保管されてなかった……?」", "342001111_19": "「しかも局長が直接管理していたワケダ……」", "342001111_20": "「まあ、細かいことはいいでしょう」", "342001111_21": "「優等生のサンジェルマンが……」", "342001111_22": "「まさかそんな発言をするだなんて驚きなワケダ……」", "342001111_23": "「……たまには、そんな気分の時もあるのよ」", "342001111_24": "(約束……こんな形になってしまって、すまないな。\\n だが、これでも喜んでくれるだろうか……)", "342001111_25": "「天使様ッ!\\n 約束、守ってくれてありがとうございますッ!」", "342001111_26": "「ジャネット……」", "342001111_27": "(幻影か、幻聴か……あるいは、ただの願望か……。\\n ……だけど、そんなことはどうでもいいことね)", "342001111_28": "「共に行こうか、ジャネット」", "342001111_29": "「はいッ! 天使様ッ!」" }