{ "327000341_0": "「見えた、出口だ」", "327000341_1": "「途中、マスコットと戦わなくて済んだし、\\n このまま一気に外へ――」", "327000341_2": "「ぶは――ッ!?」", "327000341_3": "「響ッ!? だ、大丈夫?」", "327000341_4": "「な、何かにぶつかったみたいに身体中がすごく痛い……」", "327000341_5": "「え? 別に何もないけど……」", "327000341_6": "「……いや、あるみたいだ。この辺りを触ってみろ」", "327000341_7": "「あら、ホントね。見えないけど、触れられるわ。\\n まるで壁があるみたい」", "327000341_8": "「他の場所から出るしかないデスね」", "327000341_9": "「でも、パークの中を移動していたら、\\n またマスコットに襲われることになるよ?」", "327000341_10": "「この壁、どういうものなのか調べたほうがいいワケダが」", "327000341_11": "「こういうときはッ! 最短で突き抜ければいいんだよッ!」", "327000341_12": "「おい、ちょっと待てッ!」", "327000341_13": "「はああああッ!」", "327000341_14": "「……」", "327000341_15": "「響……?」", "327000341_16": "「かったーいッ!? 全然、壊れる感じがしないッ!」", "327000341_17": "「すぐに突っ走るところは響の悪いクセだよ」", "327000341_18": "「S2CAでも叩き込んでみるデスか?」", "327000341_19": "「それだッ!」", "327000341_20": "「それだ、じゃない。奥の手をこんなところで使おうとするな」", "327000341_21": "「どうやらこれは物質的な壁ではなく、\\n 空間のゆがみによってできた壁なワケダ」", "327000341_22": "「それはまた面倒そうな……」", "327000341_23": "「全員で思いっきり攻撃すればきっと破壊できるデスよッ!」", "327000341_24": "「それじゃ無理だと思うわよ」", "327000341_25": "「試してないのに、どうしてわかるんデスか?」", "327000341_26": "「そこに壁はあるが、攻撃したところで、\\n 何もない空間に攻撃をするようなものなワケダ」", "327000341_27": "「これも錬金術の一種なんですか?」", "327000341_28": "「その可能性は高い。\\n けれど、どちらにしても容易にできる代物ではない」", "327000341_29": "「常識の範囲外にいる局長なら容易に可能だと思うワケダが」", "327000341_30": "「で? これからどうするの。\\n 外に出られないなら、中を調べてみる?」", "327000341_31": "「ああ、これだけの空間操作なワケダから、\\n その原因が内側にある可能性は十分に考えられるワケダ」", "327000341_32": "「それじゃ、1つずつ施設を回って潰していきましょ」", "327000341_33": "「今、パークがどのような状況になっているのかわからない。\\n 手分けはせず、まとまって行動しよう」", "327000341_34": "「了解ですッ!」", "327000341_35": "「なんか主導権を握られてるけどいいのか」", "327000341_36": "「郷に入っては郷に従えって言うもの。\\n 錬金術の専門家に任せたほうがいいじゃない」", "327000341_37": "「ま、油断せずに行くか」", "327000341_38": "「……夏を楽しむのは大変デスね」", "327000341_39": "「うん、そうだね」" }