{ "325000311_0": "ハイパーエージェント", "325000311_1": "「……そのパソコンに映ってるのがグリッドマンでいいの?」", "325000311_2": "「君たちが響の友人か」", "325000311_3": "「まあ、そんなとこだけど……」", "325000311_4": "「よかったー。\\n みんなも、グリッドマンが見えるんだねッ!」", "325000311_5": "「そういえば、ふらわーのおばさんには姿も声も届かないと\\n 来る途中で言っていたわね」", "325000311_6": "「装者には聞こえる、ということなのかしら」", "325000311_7": "「すまないが、こちらも聞きたいことがある」", "325000311_8": "「君たちの言う装者や、\\n 纏っていた鎧のようなものについて教えてもらえるだろうか」", "325000311_9": "「本当は秘匿しとかなきゃいけないけど……」", "325000311_10": "「あの怪獣を倒せたのは、\\n 間違いなくここにいるグリッドマンの協力のおかげ」", "325000311_11": "「ならば、協力し合うのが、得策だとわたしは思う」", "325000311_12": "「わたしも賛成よ。あまりにも信じられない事態が起きすぎている。\\n この事態をわたしたちだけで解決するのは難しいと思うわ」", "325000311_13": "「はい、もちろんわたしも賛成ですッ!」", "325000311_14": "「では、決まりだな。\\n わたしたちが所属するS.O.N.G.に関してですが――」", "325000311_15": "「……わたしたちの世界とこちらに来た目的は以上です」", "325000311_16": "「S.O.N.G.やシンフォギア、ノイズ、ギャラルホルン。\\n どれも聞いたことのない言葉ばかりだ」", "325000311_17": "「あの怪獣が出てきたときに思ったけど、\\n この世界にはノイズが存在していないのね」", "325000311_18": "「どうやらそのようだな」", "325000311_19": "「こっちの話は終わったぞ。\\n 次はそっちの事情を聞いてもいいか?」", "325000311_20": "「ああ、もちろんだとも」", "325000311_21": "「私はハイパーエージェント、グリッドマン」", "325000311_22": "「は、ハイパーエージェント……?」", "325000311_23": "「私も君たちと同じように、この世界の異常を察知し、\\n 仲間と共にやってきた」", "325000311_24": "「しかし、この世界では、私はエネルギー体であるため、\\n 単独で戦うことができない」", "325000311_25": "「だからこそ、君たちの協力が必要だ」", "325000311_26": "「つまり、この子がグリッドマンの力を使うことで、\\n 巨大化して、あの怪獣と戦えるわけですね」", "325000311_27": "「響、これからも力を貸してもらえるだろうか」", "325000311_28": "「これからもということは、やはり、敵はまだ……」", "325000311_29": "「残念だが、全ては始まったばかりだ」", "325000311_30": "「………」", "325000311_31": "「……さっき怪獣と戦ってたときに感じた力は\\n 胸が暖かくなる、強くて優しい、正義の力だったッ!」", "325000311_32": "「それは他の誰でもないわたしが一番よくわかってる。\\n だからわたしは、グリッドマンと一緒に戦いますッ!」", "325000311_33": "「ここまで聞いて、\\n それじゃさよならは流石にないよな」", "325000311_34": "「ええ、協力しましょう」", "325000311_35": "「わたしも異存はない。それに――」", "325000311_36": "「先ほどは立花に力を貸していただき、感謝します。\\n おかげであの怪獣を倒すことができました」", "325000311_37": "「状況を把握することばかりを考え、事を急いでしまい、\\n 礼が遅れてしまいました。申し訳ありません」", "325000311_38": "「そうね。まずは何を置いてもお礼を言うべきだったわ」", "325000311_39": "「グリッドマンの力がなければ、\\n わたしたちは今頃どうなっていたかわかりません」", "325000311_40": "「ありがとうございました」", "325000311_41": "「翼さん、マリアさん……ッ!」", "325000311_42": "「いや、感謝するのは私のほうだ。\\n 私だけでは、あの怪獣をどうすることもできなかった」", "325000311_43": "「お互い、足りないところを補っていけばいいだろう。\\n それが協力ってもんだ」", "325000311_44": "「うん、クリスちゃんの言う通りだよ」", "325000311_45": "「だ・け・ど・な……」", "325000311_46": "「あのでっかくなるのはどういうことだ?\\n 冷静に考えたら色々ヤバイだろ」", "325000311_47": "「ええ、そんなに気にすることかなー」", "325000311_48": "「確かに、一旦は無事解決したとはいえ、巨大化した立花……」", "325000311_49": "「並行世界とはいえ、シンフォギアをあんなに目立つ形で\\n お披露目してしまうなんて……」", "325000311_50": "「大衆がどんな反応するか」", "325000311_51": "「……まあ、済んだことを嘆いてもしょうがないだろう」", "325000311_52": "「確かにそうだけど……。\\n とにかく早く解決して、元の世界へ帰りましょう」", "325000311_53": "「改めて、しばらくの間よろしくお願いします」", "325000311_54": "「シンフォギア装者たちの協力に感謝する」", "325000311_55": "「わたしにできることなら、なんでも遠慮なく言ってくださいッ!」", "325000311_56": "「ホントに大丈夫なのか、心配になってきた……」", "325000311_57": "「ところで、先ほどの話の中で仲間と共に\\n と言っていましたが、その仲間は今はどこに?」", "325000311_58": "「彼らなら、もうすぐここへ――」", "325000311_59": "「あら、お客さんがたくさん来てるわね」", "325000311_60": "「……あら、さっき来ていた女の子じゃないの。\\n あなたも無事だったのね、よかったわ」", "325000311_61": "「おばちゃんもケガがなさそうで安心しましたッ!」", "325000311_62": "「あッ、勝手にお店入っちゃってごめんなさい」", "325000311_63": "「いいわよ。私のお好み焼きを食べに来てくれたんでしょう。\\n すぐに支度するからね」", "325000311_64": "「おお、おばちゃんのお好み焼きだーッ!」", "325000311_65": "「今日はお客さんがたくさんね。\\n ほら、あなたたちも適当に座っちゃって」", "325000311_66": "「なッ!?」", "325000311_67": "「……」", "325000311_68": "「うわッ、さっきのッ!?」", "325000311_69": "「ちょっとッ! 失礼でしょう」", "325000311_70": "「……」", "325000311_71": "「ん? さっきの女の子たちじゃないか」", "325000311_72": "「なんだ、ヴィットの知り合い?」", "325000311_73": "「ええっと、おばちゃん、この人たちは?」", "325000311_74": "「戻ってくる途中でうちのお店を探してるって聞いて\\n 案内してきたのよ」", "325000311_75": "「……やはり、その腰にあるものは刀のようだな。\\n お前たちは一体何者だ」", "325000311_76": "「お、俺たちは……」", "325000311_77": "「新世紀中学生だ」", "325000311_78": "「…………」", "325000311_79": "「いや、中学生はどう見ても無理があるだろ……」", "325000311_80": "「何が無理なんだ?」", "325000311_81": "「……え? あたしがおかしいのか?」", "325000311_82": "「心配しなくていい、彼らは\\n サムライ・キャリバー、マックス、ボラー、ヴィット」", "325000311_83": "「私と君たちの味方だ」", "325000311_84": "「いや、だから……、あーもういい……」", "325000311_85": "「この人たちとはどういう関係なのかな。\\n グリッドマンのことが見えてるみたいだけど」", "325000311_86": "「私たち同様、この世界の危機に気付き、\\n 他の世界からやってきた戦士、シンフォギア装者たちだ」", "325000311_87": "「シンフォギア? 聞いたことねえな」", "325000311_88": "「……」", "325000311_89": "「なんだお前、人の顔をジロジロと見やがって」", "325000311_90": "「いやー、なんかこう他人のような気がしないというか、\\n どこか聞き覚えがあるような、ないような……」", "325000311_91": "「はあ? 意味わかんねえよ」", "325000311_92": "「……」", "325000311_93": "「……」", "325000311_94": "「あの2人はなんで睨み合っているのかしら……」", "325000311_95": "「剣の達人同士、何か通じるものでもあるんでしょ?\\n まあ、よくわかんないけど」", "325000311_96": "「うわッ!? ブレスレットが鳴ってるッ!」", "325000311_97": "「それはアクセプターが、怪獣の出現を感知した合図だ」", "325000311_98": "「へー、そうなんですね」", "325000311_99": "「って、そんなことよりもッ!\\n 怪獣が出たってことは急いで行かないとッ!」", "325000311_100": "「場所はどこですか?」", "325000311_101": "「ここだ、相手は小型の怪獣だけのようだ」", "325000311_102": "「ここは、この街の商店街か」", "325000311_103": "「あの小さい奴なら、巨大化しなくても\\n あたしらだけで片付けられるな」", "325000311_104": "「うん、急ごうッ!」" }