{ "323000222_0": "「夜中のライブハウスって肝試しみたいでワクワクするね!」", "323000222_1": "「はいはい、わかったわかった。\\n 黒い霧みてーなのも残ってるし、一応触れないように……」", "323000222_2": "「あったよ! ごめんね、ひとりぼっちにしちゃって!」", "323000222_3": "「わたしのほうも見つけた。\\n 支度するから、ちょっと待ってろ。ていうか、離れるなよ」", "323000222_4": "「怖がらなくても大丈夫だよ。\\n わたしがちゃーんと傍にいてあげるからね!」", "323000222_5": "「はあ!? 別にそんなんじゃねーよ」", "323000222_6": "「しっかし、こう改めて見ると大分散らかってんな。\\n まぁ、あの状況じゃ仕方ねーけど」", "323000222_7": "「……こんな状態だともうここでライブできねーかもな」", "323000222_8": "「そんなことないよ、またすぐ唄えるようになるって!」", "323000222_9": "「その根拠のない自信はどこからくんだよ」", "323000222_10": "「大丈夫だよ、大丈夫……。\\n 絶対にまた、みんな揃ってここでライブをやるんだから」", "323000222_11": "「香澄……」", "323000222_12": "「つーか、何演奏しようとしてんだ?」", "323000222_13": "「こんなときは『きらきら星』だよね!」", "323000222_14": "「どういう流れでそうなるんだよ」", "323000222_15": "「あの騒ぎでギターが壊れてたら大変じゃん?\\n だから、念のため演奏して確認してみるの」", "323000222_16": "「この状況でか!?」", "323000222_17": "「~~♪ ~~♪」", "323000222_18": "「本当に唄い始めやがった……。\\n ぱっと戻るってのはどうなったんだよ、まったく」", "323000222_19": "「……ん? なんか、物音がしたような気がしたけど。\\n こんだけ散らかってんだ、気のせいか」", "323000222_20": "「おい、いつまで唄ってんだよ。\\n こっちも支度できた、さっさと帰るぞ」", "323000222_21": "「はーい!」" }