{ "306000542_0": "「わたしは、あの子の姉のように妹を護ることも出来なかった」", "306000542_1": "(あの日あの場所で――)", "306000542_2": "(わたしにたったひとかけらでも勇気があれば。\\n 踏み出せる一歩があれば。きっとわたしは胸を張れた)", "306000542_3": "(あの子の本当の姉のように。たとえ命を落としても、\\n 笑みを湛えて死出の旅に赴くことができた)", "306000542_4": "(けれど、わたしは――何も出来なかった)", "306000542_5": "(だからこそ、わたしはこちらのあの子を、セレナを護ろう)", "306000542_6": "(わたしには護れなかったけれど、わたしじゃない、\\n わたしよりも出来たマリアが護ったあの子を)", "306000542_7": "(偽者としてでもいい、わたしはわたしの代わりに……ッ!)", "306000542_8": "(許して欲しいとは言えない。\\n けれど、できることならあなたに言いたい)", "306000542_9": "「……ごめんなさい、セレナ。ダメな姉さんで…………」" }