{ "102001512_0": "「ふぅ……」", "102001512_1": "「どうだ? たまには初心に返って\\n 基礎訓練をするのもいいものだろう」", "102001512_2": "「はい。今一たび、戦場に立つ防人としての矜持を\\n 再認識することができました」", "102001512_3": "「はぁ、はぁ……やってられねぇ」", "102001512_4": "「ありがとうございます、師匠ッ!」", "102001512_5": "「うむッ!」", "102001512_6": "「……未来、待ってて。\\n 今度は必ず、わたしが未来を助けるからッ!」", "102001512_7": "「……ありがとうございました」", "102001512_8": "「…………」", "102001512_9": "「死にたくなければ、来いッ!」", "102001512_10": "「…………――ッ!」", "102001512_11": "「……どうして、わたしを助けてくれたのですか?」", "102001512_12": "「さあ……逆巻く炎にセレナを思い出したからかもね」", "102001512_13": "「セレナ?」", "102001512_14": "「マリアの死んだ妹ですよ」", "102001512_15": "「……ドクター」", "102001512_16": "「…………」", "102001512_17": "「この子を助けたのはわたしだけれど、ここまで連行する事を\\n 指示したのはあなたよ。いったい、何のために」", "102001512_18": "「もちろん、今後の計画遂行の一環ですよ」", "102001512_19": "「そんなに警戒しないでください。……少しお話でもしませんか?\\n きっとあなたの力になってあげられますよ」", "102001512_20": "(マリアが、フィーネでないのなら、\\n きっと、アタシの中に――)", "102001512_21": "(怖いデスよ……)", "102001512_22": "「マリア……どうしちゃったんだろう」", "102001512_23": "「――え?」", "102001512_24": "「わたしは、マリアだからお手伝いがしたかった。\\n フィーネだからじゃないよ……」", "102001512_25": "「う、うん……そうデスとも」", "102001512_26": "「身寄りがなくて、泣いてばかりのわたしたちに優しくしてくれた\\n マリア……。弱い人たちの味方だったマリア……なのに――」", "102001512_27": "「偽りの気持ちでは世界を守れない。\\n セレナの想いを継ぐ事なんてできやしない――」", "102001512_28": "「全ては力……。力をもって貫かなければ、\\n 正義を成すことなどできやしないッ!」", "102001512_29": "「世界を変えていけるのは、ドクターのやり方だけ……\\n ならばわたしはドクターに賛同するッ!」", "102001512_30": "「…………」", "102001512_31": "「……調は怖くないデスか?」", "102001512_32": "「え……?」", "102001512_33": "「マリアがフィーネでないのならその魂の器として集められたアタ\\n シたちがフィーネになってしまうかもしれないんデスよ……」", "102001512_34": "「よく……わからないよ」", "102001512_35": "「……それだけッ!?」", "102001512_36": "「どうしたの?」", "102001512_37": "「――ッ」", "102001512_38": "「切ちゃんッ!?」" }