{ "355000321_0": "「躯体の修復に当たる。\\n 大人しくしていろ」", "355000321_1": "「はい、マスター」", "355000321_2": "「レイア、早く元気になるんだゾ」", "355000321_3": "「結局、あたしたちの中で一番ダメージが深いですからねぇ」", "355000321_4": "「不甲斐ない我々に代わって、\\n マスターを護ってくれたこと、感謝します」", "355000321_5": "「いや、私の力で護りきれたとは言い難い。\\n 私は――」", "355000321_6": "「ええい、大人しくしていろと言っただろうッ!」", "355000321_7": "「はーい。\\n ガリィちゃん静かにしてまーす」", "355000321_8": "(傷の回復や、自動人形の修復は可能だ。", "355000321_9": " だが――)", "355000321_10": "(砕かれたラピス・フィロソフィカス……)", "355000321_11": "(これの修復は、そう簡単にできるものではないだろうな……)", "355000321_12": "(しかし、なぜこんなことになってしまったのか)", "355000321_13": "(当然、カストディアンとやらの好きにさせるわけにはいかない。\\n 神だろうが何だろうが、止めなければならない……)", "355000321_14": "(パパの命題、全ての人々がわかり合い、\\n 手を取り合える世界を創るためにも)", "355000321_15": "(しかしそれは、立ちはだかるアダムを倒すということ)", "355000321_16": "(罪を犯したオレを、表向きは監視すると言いながらも、\\n 仲間として、受け入れてくれたことは間違いない)", "355000321_17": "(本当に、戦うしか道は無いのか……?)", "355000321_18": "(マスター……)", "355000321_19": "「な、何事だ……ッ!?」", "355000321_20": "「派手な爆発音……まさかッ!?」", "355000321_21": "「…………」", "355000321_22": "「結局、先手を打たれてしまったというワケダ」", "355000321_23": "「ああんもうッ!\\n いつもは、てんで役に立たないくせにッ!」", "355000321_24": "「建物内には、キャロルや協会の錬金術師たちがいる。\\n なるべく引き離して片を付けるぞ」", "355000321_25": "「君たちか。\\n 早かったね。思ったよりも任務からの帰還が」", "355000321_26": "「本当にアダム・ヴァイスハウプトのようね……」", "355000321_27": "(サンジェルマンッ!)", "355000321_28": "(キャロル……テレパスか)", "355000321_29": "(状況を説明しろ)", "355000321_30": "(お前が思っている通りの事態だ。\\n アダムによって、協会の周囲に張られた結界が破られた)", "355000321_31": "(外部の者から協会を護るため、\\n 知覚を阻害する強力な結界だが……)", "355000321_32": "(それを張ったのは、あの男自身。\\n 効果がないに等しいのも当然というわけか……)", "355000321_33": "(チッ……。\\n オレも出る)", "355000321_34": "(……いや、ダメだ……)", "355000321_35": "(それより、協会内にいるメンバーを避難させてくれ。\\n 状況を理解しているのはお前だけだ)", "355000321_36": "(しかし……)", "355000321_37": "(ここにいるのは戦えるものばかりではない。そんな人間を、\\n アダムに殺させるわけにはいかない。そうだろう?)", "355000321_38": "(局長代理として、頼む)", "355000321_39": "(……わかった、必ず全員逃がす。\\n ただし――)", "355000321_40": "(お前たちも、必ず生きて帰ってこい。\\n その男を殺人者にしたくなければな)", "355000321_41": "(フッ、その通りだな。\\n では任せたぞ)", "355000321_42": "「もう覚悟を決めたわッ!\\n けちょんけちょんにしてやるんだからッ!」", "355000321_43": "「考えてみれば、誰憚ることなく局長に攻撃できる機会なワケダ。\\n 日頃のうっぷんを晴らすとしよう」", "355000321_44": "「頼もしい限りね。\\n 私たちで止めましょう……ッ!」", "355000321_45": "「思いあがらないことだ、\\n 僕をどうこうできるなどと……ッ!」" }