{ "373000722_0": "「お前らなんかに\\n 邪魔はさせない――ッ!」", "373000722_1": "「シャロンが、テュポーンの弱点を\\n 見つけてくれてるといいんだけど」", "373000722_2": "「ッ!? なにッ!?\\n 外にレーベンガーが取りついてるの?」", "373000722_3": "「ヒビキお姉ちゃんッ! そっちはどう?」", "373000722_4": "「乗り込んできたのは全部倒せた。それより今の揺れはなに?\\n 新手が取りついて攻撃してきたの?」", "373000722_5": "「ううん、違うの……。\\n 一度、管制室に戻ってきてくれるかな」", "373000722_6": "「分かった。すぐ戻る」", "373000722_7": "「シャロンッ! 何があったの?」", "373000722_8": "「もしかしたらテュポーンの結界を貫けるかもって思って、\\n 結界が少し弱そうなところを狙って撃ったんだけど……」", "373000722_9": "「効果がなかった?」", "373000722_10": "「ううん、もっと悪いことになっちゃった。\\n ……結界が、固くなったの」", "373000722_11": "「固く……?」", "373000722_12": "「たぶんだけど、ヴィマーナの砲撃を受けて\\n このままじゃ危ないって思ったのかな……」", "373000722_13": "「集中的に攻撃した場所に、周りの結界をより集めて\\n そこを分厚く、固くしたみたい」", "373000722_14": "「つまりあの結界は、外からの攻撃に合わせて、\\n 部分的に固さを変えられるんだね」", "373000722_15": "「うん、そうみたい……」", "373000722_16": "「火力では、結界を破れなかった……。\\n なら、重さはどうだろう?」", "373000722_17": "「例えば、ヴィマーナで体当たりして、長時間結界を圧迫すれば、\\n そこに結界が集まって、そこ以外が薄くなるんじゃ」", "373000722_18": "「そして薄くなった場所を射撃すれば、\\n ヴィマーナの火力でも結界を貫けるんじゃないかな?」", "373000722_19": "「でも、それだと小さな穴くらいしか\\n 開かないと思うよ?」", "373000722_20": "「テュポーンやヴィマーナにとっては小さな穴でも……、\\n わたしにとっては、楽に通り抜けられる大きな穴だよ」", "373000722_21": "「あ……ッ!\\n そっかッ!」", "373000722_22": "「結界の中に入りさえすれば、何とかなるかもしれない」", "373000722_23": "「よーし、やってみよう。しっかりつかまっててねッ!\\n ヴィマーナ、フルパワーッ!!」" }