{ "102002052_0": "「手を繋ごうッ!」", "102002052_1": "「マリアッ!」", "102002052_2": "「マリアさんッ!」", "102002052_3": "「この手、簡単には離さないッ!」", "102002052_4": "「最速で、最短で、真っ直ぐにッ!」", "102002052_5": "「一直線にいいいいいッ!」", "102002052_6": "「うおおおおおおおッ!」", "102002052_7": "「くッ……杖が……ッ!」", "102002052_8": "「すぐにゲートを閉じなければ、間もなくネフィリムの\\n 爆発が……ッ! だが、体が、もう……ッ!」", "102002052_9": "「まだ、だ……」", "102002052_10": "「心強い仲間は他にも……」", "102002052_11": "「仲間……?」", "102002052_12": "「わたしの、親友だよ……」", "102002052_13": "(ギアだけが戦う力じゃないって、響が教えてくれた。\\n ――わたしだって、戦うんだッ!)", "102002052_14": "「お願いッ! 閉じてえええッ!」", "102002052_15": "「もう響が――\\n 誰もが戦わなくていいような世界にいいいいッ!」", "102002052_16": "「――――――――」", "102002052_17": "「……………………」", "102002052_18": "「マムが未来を繋げてくれた……」", "102002052_19": "「ありがとう……お母さん――」", "102002052_20": "「マリアさん……これ」", "102002052_21": "「ガングニールはキミにこそ相応しい」", "102002052_22": "「……ん……」", "102002052_23": "「だが、月の遺跡を再起動させてしまった……」", "102002052_24": "「バラルの呪詛か」", "102002052_25": "「人類の相互理解は、また遠のいたってわけか……ッ!」", "102002052_26": "「――へいき、へっちゃらですッ!」", "102002052_27": "「――ッ」", "102002052_28": "「…………」", "102002052_29": "「だってこの世界には――歌があるんですよッ!」", "102002052_30": "「……響ッ!」", "102002052_31": "「ふふッ」", "102002052_32": "「歌……デスか」", "102002052_33": "「いつか人は繋がれる……だけど、それはどこかの場所でも、\\n いつかの未来でもない……」", "102002052_34": "「確かに、伝えたから」", "102002052_35": "「うん」", "102002052_36": "「立花響。キミに出会えて、良かった」", "102002052_37": "「翼さーんッ! クリスちゃーんッ!」", "102002052_38": "「聞いてくれ立花。あれ以来、\\n 雪音はわたしのことを先輩と呼んでくれないのだ……」", "102002052_39": "「――だからァッ!」", "102002052_40": "「なになにー?\\n クリスちゃんてば、翼さんの事、先輩って呼んでるの?」", "102002052_41": "「ちょっと響ったら――」", "102002052_42": "「いい機会だから教えてやる……ッ!\\n あたしはお前より年上で先輩だってことをーッ!」", "102002052_43": "「はあ……」\\n「はあ……」", "102002052_44": "「2人ともそのくらいにしておけ。\\n 傷も癒えてないというのに……」", "102002052_45": "「へへへ……」", "102002052_46": "「ねぇ、響……」", "102002052_47": "「ん?」", "102002052_48": "「身体、平気? おかしくない?」", "102002052_49": "「心配性だなあ、未来は……。へへ、わたしを蝕む聖遺物は、\\n あの時全部きれいさっぱり消えたんだって」", "102002052_50": "「響……」", "102002052_51": "「でもね――」", "102002052_52": "「胸のガングニールは無くなったけれど……\\n 奏さんから託された歌は、絶対に無くしたりしないよ」", "102002052_53": "「ん……」", "102002052_54": "「ん……」", "102002052_55": "「それに、それはわたしだけじゃない」", "102002052_56": "「……きっとそれは、誰の胸にもある、歌なんだ……ッ!」" }