{ "329000611_0": "もう1人のキャロル", "329000611_1": "「それ以上壊れれば、計画に支障が出ます。\\n ガリィはそのまま寝ていなさい」", "329000611_2": "「マスターッ!?」", "329000611_3": "「やれやれ。本当に役に立ちませんね。\\n あなたたちは……」", "329000611_4": "「出てきてはいけません、こいつらは危険です」", "329000611_5": "「マスターだとッ!?」", "329000611_6": "「フ……この程度の輩が脅威になると?」", "329000611_7": "「それじゃ、この人が……」", "329000611_8": "「でも、その姿――」", "329000611_9": "「この姿がどうかしましたか?」", "329000611_10": "「キャロルちゃんに似てるけど……違う……」", "329000611_11": "「ああ、外見や雰囲気は近いものを感じるが……」", "329000611_12": "「揃いも揃って、こうまで不甲斐ないとは……」", "329000611_13": "「マスター……」", "329000611_14": "「面目次第もなく……」", "329000611_15": "「でもでも、頑張ったんだゾ?」", "329000611_16": "「結果が伴わなければ過程など意味はありません。\\n 塵芥のようなもの」", "329000611_17": "「――ッ!」", "329000611_18": "「やはり、信頼できるのはこれだけのようですね」", "329000611_19": "「あれはまさか――ッ!」", "329000611_20": "「完全聖遺物たるダインスレイフかッ!?」", "329000611_21": "「さあ、来なさい。\\n 我が忠実なる僕よ――」", "329000611_22": "「この身に覚えのある負の波動――これはッ!?」", "329000611_23": "「イグナイトの暴走衝動と同じ――呪いの力ですッ!」", "329000611_24": "「黒騎士ッ! じゃあ、やっぱりこいつが黒幕かッ!」", "329000611_25": "(キャロルちゃんじゃない……でも、キャロルちゃんに似てる?\\n あの人は一体……)", "329000611_26": "「目の前の状況に集中しろ、立花ッ!」", "329000611_27": "「え? あ……」", "329000611_28": "「戦場で呆けるようでは、如何に崇高な理想を胸に抱こうと、\\n 何人たりとも救えんぞッ!」", "329000611_29": "「はッ……はいッ!」", "329000611_30": "「救う? 一体何を?\\n あなたたちには何者も救えません」", "329000611_31": "「なぜならば、あなたたちはここで息絶えるのだからッ!」", "329000611_32": "「その魂を、死にゆく無念を、\\n 呪いの刃に糧として差し出しなさいッ!」", "329000611_33": "「はッ。オバケ屋敷にゃちょっとばかし時期外れだな」", "329000611_34": "「来るぞ。気を引き締めろッ!」", "329000611_35": "「は、はいッ!」" }