{ "373000841_0": "「く……」", "373000841_1": "「ヴィマーナ、動かなくなっちゃった……」", "373000841_2": "(呼びかけると、反応はしてくれるけど……。\\n 身体のほうがもう、限界なんだね)", "373000841_3": "「まだ、テュポーンを倒せてないのに……ッ!」", "373000841_4": "「テュポーンが……、立ち上がる……」", "373000841_5": "(次また攻撃を受けたら、\\n ヴィマーナはもう……)", "373000841_6": "「ひびき、お姉ちゃん……」", "373000841_7": "「グルァァァァアア……ッ!」", "373000841_8": "「――ッ!?」", "373000841_9": "(あれ? 攻撃をしてこない……?)", "373000841_10": "(どうしたんだろう? なんだかまるで……)", "373000841_11": "「ガアアアアアアアアアッ!」", "373000841_12": "「テュポーンが、苦しんでる?」", "373000841_13": "「ガガアアアアアアアアアッ!」", "373000841_14": "「いったい、何が起きてるの……?」", "373000841_15": "「おいおい、あいつら本当に際限なく湧いてくるな」", "373000841_16": "「クリス、やっと目を覚ましたかッ!」", "373000841_17": "「よかったッ!\\n 体調は大丈夫?」", "373000841_18": "「遅くなってごめん。まだちょっと、寝ぼけ眼だけど……。\\n って、おはようの挨拶も、のんびりとはできないね」", "373000841_19": "「それは、ちゃんと影護艦に帰って、\\n ベッドで寝て起きるまで取っておけばいいさッ!」", "373000841_20": "「そうだねッ!\\n こんな所じゃ髪もとかせないし……」", "373000841_21": "「贅沢言うなよッ!\\n オレなんか、朝メシもまだ食ってないんだッ!」", "373000841_22": "「……小型の怪物の物量も脅威だけど、\\n 問題はテュポーンの防御力だね」", "373000841_23": "「ヒビキ、外からの攻撃は\\n ほとんど通用しなかったって言ってたよね?」", "373000841_24": "「うん。新しい力を身につけたヴィマーナで攻撃しても、\\n 結界に穴を開けるのが精一杯だった……」", "373000841_25": "「だから中からやろうって思ったわけだ。\\n ま、中の方がもっと厄介だったけどな」", "373000841_26": "「衝撃も斬撃も極限まで吸収する壁……」", "373000841_27": "「ヒビキッ! お前はどこからここに入ってきたんだッ!?」", "373000841_28": "「口から飛び込んできた」", "373000841_29": "「どうやらそこが、唯一の出口みたいだな。\\n オレたちは今、テュポーンの腹の中だから……」", "373000841_30": "「上へ上へと移動していけば、たどりつくはず」", "373000841_31": "「さっすがクリスッ!\\n よしヒビキ、その出口を目指すぞッ!」", "373000841_32": "「分かったッ!!」" }