{ "368000531_0": "「お前のおかげで俺も戦うことができた。\\n 礼を言わせてくれ」", "368000531_1": "「いや、わたしこそ感謝しています。\\n あなたのおかげで仲間の危機に駆けつけることができた」", "368000531_2": "「さっきの怪獣……。\\n また怪獣優生思想の奴らが操ってたのか――」", "368000531_3": "「周辺を探ってみたが、シズム以外の姿は見ていない。\\n そしてシズムも怪獣を操っているようには見えなかった」", "368000531_4": "「怪獣優生思想には、シズムの野郎以外にもあと3人いるぞ」", "368000531_5": "「例の怪獣の能力で消されたそうだ」", "368000531_6": "「マジかよ!?」", "368000531_7": "「あの……、怪獣優生思想の人って、\\n 怪獣に味方してるんですよね?」", "368000531_8": "「自分の仲間が怪獣に消されちゃって……、\\n それでも怪獣の側につくんですか?」", "368000531_9": "「……それが怪獣優生思想だからな。\\n 理屈で動いてるわけじゃねぇんだ……」", "368000531_10": "「そんな……」", "368000531_11": "「……そうだ、翼さん。\\n わたしたちの世界のみんなの様子を教えてもらえませんか?」", "368000531_12": "「ああ。\\n 実は、向こうにも怪獣が現れているのだ」", "368000531_13": "「ええッ!?\\n どうしてそんなことになってるデスかッ!?」", "368000531_14": "「分からないが、一連の異変と立花たちがこちらに来てしまった\\n ことは無関係ではないだろう」", "368000531_15": "「わたしたちは怪獣の対処をしながら、立花たちの痕跡を\\n 探していたところだったんだ」", "368000531_16": "「じゃあさっそく戻って、S.O.N.G.に報告しないとッ!」", "368000531_17": "「やっとペンダントを取り戻せるデスッ!」", "368000531_18": "「翼さんがこちらに来たゲートの場所まで、\\n 案内をお願いします」", "368000531_19": "「…………」", "368000531_20": "「なにボーっとしてんだ?\\n 早く連れてってくれよ!」", "368000531_21": "「ここは……?」", "368000531_22": "「アタシたちが飛ばされてきた場所デスッ!」", "368000531_23": "「ここに時空の揺らぎがあったはずなのだが……」", "368000531_24": "「ギャラルホルンで来たわけでは、\\n なかったんですか……」", "368000531_25": "「わたしはグリッドナイトの呼びかけに応え、\\n 気づけばこちらの世界に渡っていたんだ」", "368000531_26": "「俺は翼の手を取り、引っ張っただけだ」", "368000531_27": "「その空間の揺らぎってのはなんなんだよ!\\n もう1回つくれねえのか!?」", "368000531_28": "「あの時わたしは、立花たちの足取りを追っていました。\\n 皆の無事を強く願いながら……」", "368000531_29": "「それがトリガーかもしれん。\\n 帰還を強く願ってみてくれ」", "368000531_30": "「そんなんで帰れんなら、みんな戻ってきてんだろ!」", "368000531_31": "「元の世界、元の世界、未来との生活……商店街のたい焼き……、", "368000531_32": " ふらわーのお好み焼き……ぷはッ! ダメだぁ……」", "368000531_33": "「信じんのかよ!\\n ――しかも雑念多すぎだろ!」", "368000531_34": "「やはり、空間の揺らぎが発生する気配はありません。\\n 何か別の条件があるのかも……」", "368000531_35": "「お前、いろんな世界を怪獣の脅威から護ってるっつってたろ?\\n どうやって行き来してんだよ?」", "368000531_36": "「怪獣の現れる世界というのは、境界が脆くなっている。\\n そこに干渉することで世界を渡る」", "368000531_37": "「わたしたちの世界にも怪獣が出現してるんですよね?\\n もしかして空間の揺らぎって、それなんじゃ……ッ!」", "368000531_38": "「だったら、また現れるかもしれないデスッ!\\n 元の世界に戻れるデスよ……ッ!」", "368000531_39": "「あの時俺が翼に声を届けることができたのは、\\n おそらく一度同化したことがあったからだろう」", "368000531_40": "「通常は、2代目がいなければ世界を渡ることはできない」", "368000531_41": "「あの女の能力なのかよ!」", "368000531_42": "「2代目に気安いぞ!」", "368000531_43": "「そんな場合じゃねぇだろうが!", "368000531_44": " だけど、あの女も確か蓬たちと一緒に……」", "368000531_45": "「ああ、行方知れずだ」", "368000531_46": "「結局、帰る方法は分かりませんね」" }