{ "351001111_0": "願いと希望", "351001111_1": "「わたしからの定期報告は以上となります。\\n 予定より、大幅に遅れてしまい申し訳ありません」", "351001111_2": "「クリスくんや翼たちから事情は聞いている。\\n むしろ、うちの装者たちに協力してくれて感謝している」", "351001111_3": "「いえ、では、わたしはこれで失礼します」", "351001111_4": "「ああ。教授にもよろしく伝えておいてくれ」", "351001111_5": "「はい」", "351001111_6": "「それにしても、ギャラルホルンの移動中に、\\n 意図しない別の並行世界へ行ってしまうなんて……」", "351001111_7": "「クリスくんたちの報告と合わせても、\\n 今回の並行世界はかなり特殊な世界だったようだからな」", "351001111_8": "「セレナ、今回は大変だったようね」", "351001111_9": "「マリア姉さんッ!?」", "351001111_10": "「うん、でも、雪音さんたちがいたから大丈夫だったよ」", "351001111_11": "「ところで、ヴェイグと\\n 離れ離れになったって聞いたけど……」", "351001111_12": "「あッ、それももう大丈夫。\\n 戻ってきてくれたんだ」", "351001111_13": "「そう、それで原因はなんだったの……?」", "351001111_14": "「それが……」", "351001111_15": "「俺にも原因がわからない」", "351001111_16": "「ヴェイグさんッ!?」", "351001111_17": "「お前があの世界へ引き込まれた際に、\\n 俺だけ弾かれてしまったんだ……」", "351001111_18": "「弾かれた……?」", "351001111_19": "「わたしも急に消えちゃったんでびっくりしました……」", "351001111_20": "「でも、また会えてよかったです」", "351001111_21": "「ああ、俺も心配したぞ」", "351001111_22": "「とにかく、2人とも無事でよかったわ」", "351001111_23": "「…………」", "351001111_24": "「ねえ、クリスちゃんってばッ!」", "351001111_25": "「はッ! なんだよ急にでかい声出すんじゃねーッ!」", "351001111_26": "「ずっと声かけてるのに、知らん顔するんだもん」", "351001111_27": "「クリス、あの世界が心配なんだよね?」", "351001111_28": "「気持ちはわからんでもない。", "351001111_29": " しかし、ガメラもいるわけだし、きっと大丈夫だ」", "351001111_30": "「わたしもそう思います」", "351001111_31": "「あたしもそう思うよ。\\n あいつらは大丈夫だって」", "351001111_32": "「だけど……」", "351001111_33": "「まだ心配?」", "351001111_34": "「なんつーか、嫌ーな予感がするんだよな……」", "351001111_35": "「背中もゾクゾクするし……」", "351001111_36": "「ただの風邪じゃないか?」", "351001111_37": "「そうなのか……?」", "351001111_38": "「真琴、またデータを送ってほしいって連絡が来てるぞ」", "351001111_39": "「…………」", "351001111_40": "「可能なら再生機とセットで送ってほしいそうだ」", "351001111_41": "「再生機は無理だから自分たちでなんとかしてって言ってー。\\n データは送ってあげるから」", "351001111_42": "「まずいかなー……」", "351001111_43": "「まさか、クリスの歌がこんなに人気出るなんて……」", "351001111_44": "「クリスは広めないようにって言っていたけど……、\\n 時すでに遅し、だよねー」", "351001111_45": "「まあ、いっかー」" }