{ "306000821_0": "「ネフィリムの行動について、\\n こちらで調べたことを話そう」", "306000821_1": "「よろしくお願いしますッ!」", "306000821_2": "「まずはエルフナインくんから現状の考察を頼む」", "306000821_3": "「はい。ネフィリムの特性などから、\\n やはり装者を餌として狙っていると見ていいと思います」", "306000821_4": "「聖遺物を食って成長するって話か。そりゃ保管庫とか襲うより\\n 向かってくるのを狙う方が手っ取り早いよな」", "306000821_5": "「だが、あの時、ネフィリムは我々を避けて\\n F.I.S.の聖遺物保管庫を襲った……」", "306000821_6": "「普通の幼体や成長途中のネフィリムが単体で独立した思考や\\n それに基づいた行動を取る事はありません」", "306000821_7": "「よって、離脱のタイミングやその行動などから、誰かが\\n 操っているという可能性が考えられます」", "306000821_8": "「ナスターシャ教授を狙ったり、\\n 目くらまししたりして逃げましたもんね」", "306000821_9": "「なるほど。君たちの所感で構わない。今までの調査で、\\n 怪しい人物に心当たりは?」", "306000821_10": "「F.I.S.の息のかかった場所という事もあるので、怪しいと\\n 言えば大体は怪しい……という回答にならざるを得ません」", "306000821_11": "「ナスターシャ教授はいい人そうだったけど……。\\n わからないです。ごめんなさい」", "306000821_12": "「そうか。とはいえ教授がご存命なのは僥倖だな」", "306000821_13": "「状況を考えると、聖遺物の反応パターンをモニターしてできる\\n 遠隔コントロールの範疇を超えていると感じますが」", "306000821_14": "「目視で行っているとしても、\\n 隠しカメラによる中継などを考慮すると……」", "306000821_15": "「……下手人の特定は容易ではなさそうですね」", "306000821_16": "「あちらには7年間、あるいはそれ以上の\\n 準備期間もあったはずなので」", "306000821_17": "「ともかく周囲には充分に注意したほうがいい」", "306000821_18": "「ネフィリムを用いている事から、その何者かはフロンティアに\\n ついての情報も持っている可能性があります」", "306000821_19": "「だとすれば、フロンティアとそれを解く鍵である\\n 神獣鏡を探していないとは言い切れません」", "306000821_20": "「未来さんは今回の並行世界には、\\n 近づかないほうがいいと思います」", "306000821_21": "「うん……わかった」", "306000821_22": "「少し構わないかしら。風鳴司令に話が――」", "306000821_23": "「ノイズ発生のパターンを確認ッ!\\n 現地での通報により、すでに避難は始まっている模様ですッ!」", "306000821_24": "「前回の出現位置に近い。今回もかなりの数ですッ!」", "306000821_25": "「いきましょう、翼さんッ!」", "306000821_26": "「ああッ!」", "306000821_27": "「片っ端からブチ抜いてやるッ!」", "306000821_28": "「マリアくん、話については後で時間を持とう。今は、まず」", "306000821_29": "「ええ、現場に向かうわッ!」", "306000821_30": "「アタシたちもいくデスよッ!」", "306000821_31": "「うんッ!」", "306000821_32": "「わたしも――」", "306000821_33": "「待って、セレナ。あなたはここで待っていてちょうだい」", "306000821_34": "「そう……だな。こちらで未登録の装者が表立って活動すると、\\n いろいろと面倒なこともある」", "306000821_35": "「……せっかく一緒に訓練したのに……。でも、わかりました……」", "306000821_36": "「セレナちゃん、ここで一緒にみんなの帰りを待とう?」", "306000821_37": "「はい」", "306000821_38": "「気をつけてね、マリア姉さん」", "306000821_39": "「安心して、ノイズ相手に遅れを取るわたしではないわ」" }