{ "303001412_0": "(聞こえる……歓声が、みんなの声が……)", "303001412_1": "(本当に……ありがとな、こっちのみんな……)", "303001412_2": "「倒した……デスか?」", "303001412_3": "「うん、わたしたちで倒したんだよ、切ちゃんッ!」", "303001412_4": "「……ああ、あたしらの勝ちだッ!」", "303001412_5": "「さて、後はムラマサを戻すだけだな」", "303001412_6": "「早速、納めるデスッ!」", "303001412_7": "「うん、急ごう」", "303001412_8": "「さってと、こいつを戻して……と」", "303001412_9": "「ど、どうなんデスかね?\\n これで大丈夫デスかね?」", "303001412_10": "「あたしに聞かれてもな……」", "303001412_11": "「なんとなく、空気が綺麗になった気がする」", "303001412_12": "「デーーースッ! 2人とも、アレを見るデスッ!」", "303001412_13": "「桜が消えた……?\\n ムラマサが戻ったから?」", "303001412_14": "「ちょっと残念デス」", "303001412_15": "「……ともあれ、これで一件落着だな」", "303001412_16": "「デスね」", "303001412_17": "「うん」", "303001412_18": "「……残念です。やはり帰ってしまわれるのですね。\\n 皆さんならこの世界で最高のアイドルになれたはずなのに」", "303001412_19": "「お前、懲りてないのかよ?」", "303001412_20": "「当たり前じゃないですかッ! 時代が求めているのは癒しッ!\\n それも本物のカリスマ性を持ち人々を導けるアイドルですッ!」", "303001412_21": "「……この人、絶対に翼さんやマリアに会わせられないね」", "303001412_22": "「……アタシたちでコレデスからね。\\n きっともっとろくでもないことになるデス」", "303001412_23": "「しかし、本当にありがとうございました。\\n 皆さんのおかげで、この窮地を脱することが出来た」", "303001412_24": "「うぅッ、素直にお礼を言うとか、気持ち悪いデス……」", "303001412_25": "「うん、この人ほんとにドクターかな……?」", "303001412_26": "「今回の事はいい経験になりました。これからの\\n ノイズ対策はもっと進む事でしょう」", "303001412_27": "「っても、装者がいないのは厳しいだろ?」", "303001412_28": "「でしょうね。しかし、それはこちらの世界の問題。\\n 僕たちが解決すべき事です」", "303001412_29": "「解決って言っても、実際にノイズが出たらどうするデスか?」", "303001412_30": "「僕たちは、もっとノイズに慣れるべきなんですよ」", "303001412_31": "「後世に知識を、経験を、記録を残すために、ノイズを\\n 根絶するのではなく必要悪として対処を学んでいく」", "303001412_32": "「そうしなければ、いつまで経っても君たちに頼り切りに\\n なってしまいますからね」", "303001412_33": "「ドクターが立派な事を言ってる……」", "303001412_34": "「……やっぱりなんか気持ち悪いデスッ!」", "303001412_35": "「なぜッ!?」", "303001412_36": "「……はぁ。ま、それじゃこっちの事は任せたからな」", "303001412_37": "「ええ。やり遂げてみせますよ」", "303001412_38": "「……ん? 後世に知識を、経験を、記録を残す……\\n 自分で言っておいてなんですが、まるで英雄のようですね」", "303001412_39": "「僕が英雄……英雄かぁ……それは――」", "303001412_40": "「――ッ!? お、お前……まさかッ!」", "303001412_41": "「面倒そうですね……。それよりも、早く最高の\\n アイドルの原石を見つけて、プロデュースしたいですよ……」", "303001412_42": "「本当にこっちのトンデモは残念仕様なんデスね……」", "303001412_43": "「でもこれなら平和だと思うよ、切ちゃん……」", "303001412_44": "「ったく、驚かせるんじゃねーよッ! 反省しろッ!」", "303001412_45": "「なッ……僕が何かしましたかッ!?」" }