{ "304000811_0": "未来の戦い", "304000811_1": "(響――)", "304000811_2": "「――ッ! どいてッ!」", "304000811_3": "「え? きゃッ!」", "304000811_4": "(あれは、やっぱりわたしを庇って――)", "304000811_5": "「やっぱり、響は響だよ。だから、もっと話したい。\\n ううん、話さなくっちゃ……」", "304000811_6": "「よく集まってくれた。\\n 早速、カルマノイズに関する対策会議を始めよう」", "304000811_7": "「……もう1人は、どうしたんだ?」", "304000811_8": "「あの子は用事があるの。とても大事な、ね」", "304000811_9": "「そういうことだ」", "304000811_10": "「そうなのか……?」", "304000811_11": "「まずはカルマノイズについての情報を整理したい。\\n 君たちの知っている事をもう一度話してくれ」", "304000811_12": "「ええ。あのカルマノイズは――」", "304000811_13": "「……なるほど。それほど厄介な相手ということか……」", "304000811_14": "「この場で使える手段はそう多くないわ。\\n 装者による連携・飽和攻撃くらいでしょうね」", "304000811_15": "「……この場で使える、ということは他の手段も\\n あるにはあるということなのか?」", "304000811_16": "「まーな。S2CAやイグナイトとかもある」", "304000811_17": "「それはいったい……?\\n それに、なぜ使えない手段なんだ?」", "304000811_18": "「S2CAは絶唱、イグナイトは暴走の力を元にしてるんだよ」", "304000811_19": "「S2CAを使うには、手を繋ぐことを特性とした、\\n あの子の存在が不可欠なのよ」", "304000811_20": "「……そちらの、立花響が必要という事か?」", "304000811_21": "「そういう事。そしてあの子は今とても戦えるような\\n 状況じゃない……」", "304000811_22": "「こっちのあいつが使えればいいんだけどな。\\n いきなりやれっていうのは、さすがに無茶がすぎるだろ」", "304000811_23": "「そうね。それに装者の特性も同じとは限らない。\\n だからこの手段は使えない」", "304000811_24": "「……イグナイト、というのは?\\n 暴走の力とは不穏な響きだが……」", "304000811_25": "「あたしらのギアには、イグナイトモジュールってのが\\n 追加されてるんだ」", "304000811_26": "「イグナイトモジュール……だと?」", "304000811_27": "「魔剣ダインスレイフを核として、人為的な暴走を引き起こし、\\n それを力に変えることができるの」", "304000811_28": "「ただ、これはカルマノイズの持つ『呪い』との相性が最悪で、\\n 下手に使えば本当に暴走してしまう、諸刃の剣よ」", "304000811_29": "「……それで有効な手立ては連携しかない、ということか」", "304000811_30": "「……ならば皆の力を合わせ、立ち向かうだけの事。この場の\\n 3人、それに小日向を加えた装者4人の力があれば――」", "304000811_31": "「それで足りないのはこの前で立証済みだろ?」", "304000811_32": "「そうね。連携で多少は補えるかもしれないけど、\\n 彼女にも協力してもらわないと厳しいでしょうね」", "304000811_33": "「戦力は多いに越したことないからな」", "304000811_34": "「……確かに我々も彼女と協力出来ればとは思うが――」", "304000811_35": "「不確定要素を戦力に数えるのは、賛同できません」", "304000811_36": "「翼……」", "304000811_37": "「連携を高めるのがカルマノイズ打倒に繋がるというなら、\\n 今出来る事をしたい。……協力してもらえないだろうか?」", "304000811_38": "「ああ、もちろんだ」", "304000811_39": "「確かに、今出来る事はそれくらいね」" }