{ "386000931_0": "「――はッ!?」", "386000931_1": "「おッ!\\n 気が付いたか?」", "386000931_2": "「顔色も悪くない。\\n 問題は無さそうだな」", "386000931_3": "「……おぬしら」", "386000931_4": "「おぬしら、じゃないわよ!\\n アンタ、1人で突っ込んで行くなんて何考えてんの!?」", "386000931_5": "「友奈と響が、結界を壊せたからどうにかなったけど!」", "386000931_6": "「す、すまぬ……」", "386000931_7": "「そうね。\\n せめて相談くらいして欲しかったわ」", "386000931_8": "「え!?\\n 東郷さん、相談されたら行かせてあげたの?」", "386000931_9": "「まさか。\\n 木に縛りつけてでも行かせないわ」", "386000931_10": "「だよね!」", "386000931_11": "「……ところでアンタ、\\n いつまで友奈と響の手を握っているわけ?」", "386000931_12": "「なッ!?\\n ち、違うんじゃこれはッ!?」", "386000931_13": "「ああッ!\\n ずっと握っててくれていいのにッ!」", "386000931_14": "「ヤコちゃんの手、\\n 温かくて気持ちいいんだよねー」", "386000931_15": "「――ッ、何を呑気なことを言っておるッ!\\n 今の状況がわかっておるのかッ!?」 ", "386000931_16": "「そもそもッ!\\n どうして結界を壊したんじゃッ!」", "386000931_17": "「あのまま、わしがあのバケモノを封印しておれば、\\n 全て終わったというにッ!」", "386000931_18": "「このままでは――」", "386000931_19": "「わたしが、ヤコちゃんを助けたかったからだよッ!」", "386000931_20": "「またあのバケモノが――って、", "386000931_21": " はぁッ?」", "386000931_22": "「うん、あのままお別れなんて嫌だもん。\\n 助けて、またヤコちゃんに会いたかったんだ!」", "386000931_23": "「……それだけの、理由で……?」", "386000931_24": "「諦めなさい。\\n それが、結城友奈ってやつなのよ」", "386000931_25": "「そうね。\\n いつもの友奈ちゃんよ」", "386000931_26": "「ああ。\\n うちのバカも、いつものバカだ」", "386000931_27": "「それに生憎だけど……。\\n 私は、『それだけ』だなんて思わないわ」", "386000931_28": "「そうね。誰かの犠牲の上に成り立つ解決なんて、\\n 決して解決とは呼べない。私は……認めない」", "386000931_29": "「あたしらだってそうさ。……何より、\\n お前自身が掴んだじゃないか、コイツらの手を」", "386000931_30": "「どんな困難が待ってようと、\\n 全員揃って大団円を迎えてみせる」", "386000931_31": "「それが、\\n わたしたちが常に選ぶべき道だ」", "386000931_32": "「おぬしら……」", "386000931_33": "「この……大馬鹿者どもが……」", "386000931_34": "「ヤコさんッ!\\n よかった、戻ってこられたんですねッ!」", "386000931_35": "「……ああ、すまぬ。\\n 心配を掛けたの」", "386000931_36": "「ごめんなさい、再会を喜ぶのは後にッ!\\n レオ・バーテックスの反応が増大していますッ!」", "386000931_37": "「間もなく、\\n 完全に解き放たれるものと思われますッ!」", "386000931_38": "「皆さんッ!\\n 急いで戦闘準備を――ッ!」", "386000931_39": "「早い……ッ!\\n 封印の綻びから、敵の反応が出現――星屑ですッ!」", "386000931_40": "「――――ッ!!」", "386000931_41": "「おーおー、アホ面もこんだけ並ぶと壮観だッ!\\n だが、もうこの程度で折れるあたしたちだと思うなよッ!」", "386000931_42": "「まずは、尖兵を討つぞッ!\\n 後のことは、それからだッ!」" }