{ "205060422_0": "「見つからない……見つからない……」", "205060422_1": "「一体どこにいってしまったのデスかッ!\\n どこに落としたデースッ!」", "205060422_2": "「拾われてたらアウトデスッ!\\n きっとオンラインで全世界に拡散されるデスッ!」", "205060422_3": "「……そうなったら、もう、生きていけないデス……。\\n 調やみんなに宛てた遺書を書かないと……」", "205060422_4": "「……先立つ不孝をお許しくださいデス……。\\n 拝啓、みなサマへ――」", "205060422_5": "「――って、そんな風に思いつきで手紙を書いたから、\\n 今困ってるんデスよッ!」", "205060422_6": "「それにしても、これだけ探して見つからないなんて……。\\n 恥を忍んで、落し物が無いかも聞いて回ったのに」", "205060422_7": "「もしかして、どこかでゴミに混ざって捨てられたとか……。\\n むしろそれなら安心なのデスが……」", "205060422_8": "「……ん? そう言えば、アレにアタシはしっかりとは名前を\\n 書いていなかったような……」", "205060422_9": "「……思い出すデス。ここが正念場――ッ!\\n アタシの灰色の脳細胞、目覚めるのデスッ!」", "205060422_10": "「…………デスッ!」", "205060422_11": "「……間違いないデスッ! byきりかとは書いたけど、\\n それしか書いてないのデスッ!」", "205060422_12": "「と、いうことは知り合いに拾われない限りは、\\n バレることも無いデスッ!」", "205060422_13": "「S.O.N.G.関係者や装者とはみんな会ったデスし、\\n 学院の方へは行ってないから同級生は関係ないのデス……」", "205060422_14": "「なんだ……大丈夫じゃないデスか~」", "205060422_15": "「はあぁぁぁ~……。良かったデス~」", "205060422_16": "「はあ~、ホッとしたらお腹空いたデス」", "205060422_17": "「今日は早く帰って、調と一緒に晩御飯を食べるデスッ!\\n 最近手紙の事で、あんまりゆっくりできなかったデスし……」", "205060422_18": "「それじゃ家に帰るデスッ!」", "205060422_19": "「たっだいまデ~スッ!」", "205060422_20": "「あれ? 調はどこデス?」", "205060422_21": "「調、今帰ったのデースッ!\\n お腹ペコペコデースッ!」", "205060422_22": "「し、調ッ!?\\n そんなところでしゃがんで、どうしたデスッ!?」", "205060422_23": "「……あ、切ちゃん? 切ちゃん――ッ!」", "205060422_24": "「どどどどどどうしたデスッ、調ッ!?\\n 急に抱きついてくるなんてッ!?」", "205060422_25": "「切ちゃん……消えちゃイヤだよ……ッ!」", "205060422_26": "「消え……? 何の事デスか?」", "205060422_27": "「切ちゃん、切ちゃん……」", "205060422_28": "「もー、全く調ったら何を言ってるデ――って、\\n き、消え……キエエエエエ――ッ!?」", "205060422_29": "「……これ、机の下で見つけたの」", "205060422_30": "「あ、し、調……その手に持っている四角い封筒は……、\\n ま、まさか……デス……ッ!?」", "205060422_31": "「切ちゃん……ッ! お腹へりんこファイヤーなら、\\n いっぱいいっぱいご飯作ってあげるからッ!」", "205060422_32": "「そッ、そそそそそそれはッ! ああああッ!?\\n アタシが探してた手紙デェェェス――ッ!?」", "205060422_33": "「消えちゃっても、お花で『ありがとう』なんて、\\n 絶対絶対絶対に植えてなんてあげないから、消えちゃヤダッ!」", "205060422_34": "「い、いや調ッ! 違うんデスッ!\\n それは、えーと、で、ででデ――ッ!?」", "205060422_35": "「ぐすッ」", "205060422_36": "「デ、デェェェーーーースッ!?」" }