{ "201012111_0": "それぞれの夏(ビーチバレー編)", "201012111_1": "「そろそろ休憩にしましょうか」", "201012111_2": "「あーん、もう汗でベトベト。\\n こんな暑い中でビーチバレーなんてするんじゃなかったわ」", "201012111_3": "「局長からの提案に乗ったのは自分なワケダ」", "201012111_4": "「『ビーチバレーが1番さ、夏の海の特訓にはね』\\n って言うから乗ってあげたのに、本人は参加しないなんて」", "201012111_5": "「局長は特訓をする必要なんてないのだ」", "201012111_6": "「それはわかってるけど、あーしたちだけヘトヘトに\\n なってるのがなーんか納得いかないのよね」", "201012111_7": "「この程度でバテるなんて、局長が特訓をしろと言うのも\\n 納得なワケダ」", "201012111_8": "「さぼって日陰にいた人に言われたくないわ。\\n プレラーティもやりなさいよ」", "201012111_9": "「2人で楽しそうに試合をしていたから、\\n 邪魔をするのも悪いと思ったワケダよ」", "201012111_10": "「そんなの、見間違いよッ!」", "201012111_11": "「そうだったのか?\\n 私もカリオストロは楽しんでいたのだと……」", "201012111_12": "「この話は終わりよ、終わりッ!」", "201012111_13": "「休憩中かな、お喋りしているということは」", "201012111_14": "「いらしていたのですか」", "201012111_15": "「見に来たんだ、特訓の様子を。\\n そのついでに、情報を教えてあげよう、耳寄りなね」", "201012111_16": "「耳寄りな情報?」", "201012111_17": "「局長が冷たい差し入れでも持ってきてくれるって\\n いうニュースかしら?」", "201012111_18": "「そうではないよ、残念ながら。\\n この近くの海辺に来ているらしい、装者たちがね」", "201012111_19": "「そうなのですか、それは知りませんでした」", "201012111_20": "(立花響たちがこちらの世界へ来ているのか)", "201012111_21": "「特別に会いに行って構わないよ、特訓はこれくらいにして」", "201012111_22": "「いえ、ですが私たちは……」", "201012111_23": "「装者たちが来ていると聞いて、\\n 一瞬顔がゆるんでいたワケダ」", "201012111_24": "「会いたいと思っているの、バレバレよ?」", "201012111_25": "「任せるよ、判断は君にね」", "201012111_26": "「……わかりました、少しだけ顔を見せに行ってきます」", "201012111_27": "「ああ、気にしなくていいよ、時間は」", "201012111_28": "「ありがとうございます。2人はどうするんだ?」", "201012111_29": "「あーしはクタクタだし、ここでもう少し休憩してから行くわ」", "201012111_30": "「それなら、わたしもあとから行く。\\n 読み始めた本のキリが悪いワケダ」", "201012111_31": "「わかった。あとで場所を連絡する」", "201012111_32": "「……案外素直だったわね」", "201012111_33": "「思うけどね、いい傾向だと。\\n さて、僕は楽しもうかな、この海をッ!」", "201012111_34": "「ちょ、ちょっと待つワケダッ!」", "201012111_35": "「何をナチュラルに脱ごうとしてるのよッ!」", "201012111_36": "「泳げないだろう、服を着たままでは」", "201012111_37": "「そういう問題ではないワケダッ!」", "201012111_38": "「ちょっと待って、サンジェルマンッ!", "201012111_39": "「全裸の局長と取り残されるのはゴメンなワケダ……ッ!」" }