{ "401000812_0": "「はあ――ッ!」", "401000812_1": "「単騎にて戦うのも久しいものだな……。\\n 奏と別れ、立花と会うまでの日々を思い出す」", "401000812_2": "「ハァッ!」", "401000812_3": "「……いや、だがわたしは1人であって1人ではない」", "401000812_4": "「なぜなら――ッ!」", "401000812_5": "「今のわたしは仲間の信頼を背負い、\\n この場を託されて戦っているからだッ!」", "401000812_6": "(最初は驚いたが、ライブの出演を\\n よく提案してくれたものだ)", "401000812_7": "(この地にて唄うことが楽しみになっている)", "401000812_8": "「フ……ならば」", "401000812_9": "「せいッ!」", "401000812_10": "「一気呵成の刃風をもって散らしてくれる――ッ!」", "401000812_11": "「たった1人だというのに、\\n ノイズが凄まじい勢いで消滅していく……」", "401000812_12": "「すっごいフォニックゲイン。\\n やっぱり装者ってすごいねッ!」", "401000812_13": "「まったくですね」", "401000812_14": "「本当に、翼たちが来てくれてよかった。アーティストの\\n 出演拒否が出た時はどうしようかと思ったけど……」", "401000812_15": "「ええ、これほどの歌い手ならば、不足を埋めて余りあります。\\n それに、対ノイズ戦力としても素晴らしい」", "401000812_16": "「ライブの日が楽しみねッ!」", "401000812_17": "「本当に。是非、成功させたいですね」", "401000812_18": "「させたいんじゃない、させるのよッ!」", "401000812_19": "「絶対に、成功させてみせるんだからッ!」", "401000812_20": "「俺たちの知らない間にここまでの事態が\\n 起こっていたとはな……」", "401000812_21": "「それに世界蛇に並行世界を渡る能力まであるなら、\\n こっちとしても早急に手を打ちたいところね」", "401000812_22": "「まったくだ。最も多くの装者を擁する\\n 響くんたちの世界でも敵わない相手ならば尚更だな」", "401000812_23": "「もしもこちらに現れたら、いくら奏ちゃんでも\\n たった1人じゃ相手仕切れないわ」", "401000812_24": "「じゃあッ!」", "401000812_25": "「ああ、そういう事情なら、奏の作戦参加も了承しよう。\\n こちらでできる事は少ないが、協力も約束する」", "401000812_26": "「もちろん、チャリティライブの件もな」", "401000812_27": "「ありがとうございますッ!\\n それじゃあ、わたしはさっそく――」", "401000812_28": "「ちょっと待って」", "401000812_29": "「貰った情報に、いくつかわたしなりの\\n 解釈を加えたものを用意するから」", "401000812_30": "「ありがとうございますッ!」", "401000812_31": "「ま、現物を見ないでデータだけ、そこから\\n 推論を進めたものしかできないから」", "401000812_32": "「あんまり期待はしないでね」" }