{ "401000421_0": "「これで動きを封じるッ!\\n あとは――2人ともッ!」", "401000421_1": "「任せるデスッ!」", "401000421_2": "「これで、トドメッ!」", "401000421_3": "「ふう、なんとかなったわね」", "401000421_4": "「やっぱりこっちにもカルマノイズが現れたね。\\n 実体じゃなさそうだけど」", "401000421_5": "「ギャラルホルンが荒ぶっているし、しょうがないデス。\\n それにしても、警戒していたかいがあったデスね」", "401000421_6": "「ええ、わたしたちが残っていて正解だったわね。\\n それじゃ、本部へ行きましょう」", "401000421_7": "「3人ともご苦労だった」", "401000421_8": "「ええ、それよりも、\\n 他に問題が起きたと聞いたわ」", "401000421_9": "「何かあったんデスか?」", "401000421_10": "「それが……」", "401000421_11": "「あれ?\\n そういえば、未来さんの姿が見えませんが……」", "401000421_12": "「問題とは、未来くんについてだ」", "401000421_13": "「実は、夜間に未来さんがやってきて、\\n 1人、ギャラルホルンのゲートを通って並行世界へ」", "401000421_14": "「なんデスとッ!?」", "401000421_15": "「たった1人でですかッ!?」", "401000421_16": "「そうだ。行き先は間違いなく響くんたちの\\n 向かった並行世界だろう」", "401000421_17": "「……あの子が焦っていたことも心配してたことも\\n 気づいてた。だけど、わたしは止められなかった」", "401000421_18": "「あの時、もっと強く言い聞かせておけば――ッ!」", "401000421_19": "「マリア……」", "401000421_20": "「きちんと止めることができなかったわたしにも\\n 責任があるわ」", "401000421_21": "「もしあの子にペナルティを科すなら\\n 同様のものをわたしにも科して頂戴」", "401000421_22": "「未来さんを止められなかったのは\\n ボクも同じです……」", "401000421_23": "「お前たちが気にする必要はない。\\n 責任なんてものは大人が被るものだ」", "401000421_24": "「それよりも、未来くんの身の安全が心配だ。\\n 何事もなく合流できていればいいのだが……」", "401000421_25": "「司令……」", "401000421_26": "「追いかけて、連れ戻すデスよッ!」", "401000421_27": "「あちらの状況がわからないことに加え、\\n 先ほどのカルマノイズ出現の件もある」", "401000421_28": "「今の状況で、これ以上こちらの世界の装者を\\n 減らすのは避けたい」", "401000421_29": "「ともかく未来くんについては、作戦行動における\\n 追加人員といった形で処理しておいてくれ」", "401000421_30": "「了解です」", "401000421_31": "「さて、その上で今後についての話だ。響くんたちが\\n 向こうへ行って数日、なんの動きもなかったが――」", "401000421_32": "「幸か不幸か、未来くんが向こうへ渡ったことで、\\n 状況の変化が予想される」", "401000421_33": "「そうね。翼たちと合流したなら、誰か報告に\\n 戻ってくるなりするでしょうね」", "401000421_34": "「そういうことだ。その情報を待って、\\n 次の手を打つことになるわけだが――」", "401000421_35": "「世界蛇の出現を始めとして、\\n 最悪に近い事態が向こうで起きている可能性もある」", "401000421_36": "「その場合は、装者の増員も考えねばならないだろう」", "401000421_37": "「よって本日より数日間、向こうからの情報がもたら\\n されるまで、お前たちはS.O.N.G.内で待機していてくれ」", "401000421_38": "「それがいいでしょうね。了解したわ」", "401000421_39": "「本部にお泊りデスね」", "401000421_40": "「着替えとか取りに帰らないと……」", "401000421_41": "「話は以上だ。部屋はこちらで用意しておくから、\\n 荷物は自由に持ち込んでくれ」", "401000421_42": "「わかったわ。それじゃ一度戻りましょうか」", "401000421_43": "「そうデスね」", "401000421_44": "「うん」", "401000421_45": "「あの、少しいいでしょうか……」", "401000421_46": "「どうしたんだ?」", "401000421_47": "「はい、実はギャラルホルンのデータログに気になる反応が\\n 記録されていたんです」", "401000421_48": "「気になる反応……?」", "401000421_49": "「ちょうど未来さんがあちらへと渡った直後に、\\n 一瞬揺らぎのような反応が出ました」", "401000421_50": "「今までにない反応なので、これが何によるものかまでは\\n 判断がつきませんが――」", "401000421_51": "「あるいは、ギャラルホルンでの移動中、もしくは向こうで\\n 何かがあったのかも知れません……」", "401000421_52": "「……わかった。それについては必要なら折を見て俺から\\n 話そう。何もないなら、それに越したことはないしな」", "401000421_53": "「……無事でいてくれよ、未来くん」" }