{ "400000411_0": "未来の戦い", "400000411_1": "「はあ……」", "400000411_2": "「どうしたの、未来。溜息なんかついて」", "400000411_3": "「うん。みんな大丈夫かなって」", "400000411_4": "「……。それなら、きっと心配ないよ」", "400000411_5": "「でも結局、昨日は誰も戻らなかったし……」", "400000411_6": "「ギャラルホルンのアラートだもん。\\n 1日で解決することもなかなかないってば」", "400000411_7": "「心配しなくても、みんなならきっと大丈夫だよ」", "400000411_8": "「うん……。そうだね」", "400000411_9": "(そう。みんなは――)", "400000411_10": "「どうしたの? 響も何か心配ごと?」", "400000411_11": "「え? わ、わたし? 何もないよ? アハハハ」", "400000411_12": "「……嘘」", "400000411_13": "「えっとね……」", "400000411_14": "「わたしには言いにくいこと?」", "400000411_15": "「……ごめんね、未来」", "400000411_16": "「その……。やっぱり、心配なんだ、未来のこと」", "400000411_17": "「わたしのことが?」", "400000411_18": "「うん。この先、未来が一緒に戦うことがさ……」", "400000411_19": "「大丈夫だよ、わたしだって戦える」", "400000411_20": "「神獣鏡……」", "400000411_21": "「でもさ、未来はあまり戦いに慣れてないし……。\\n やっぱり心配だよ」", "400000411_22": "「心配性だなあ、響は。\\n なんでもやらなければ慣れないでしょ?」", "400000411_23": "「それは……、そうだけどさ」", "400000411_24": "「それに、これでも結構訓練とかしてたんだよ?」", "400000411_25": "「うん、もちろんそれは知ってるよ……」", "400000411_26": "「だけど……」", "400000411_27": "「響……。わたしね、嬉しいんだ」", "400000411_28": "「え?」", "400000411_29": "「今まで、ずっと待つばかりだったけど、\\n 今度からは響と一緒に戦えることが」", "400000411_30": "「わたし、響にずっと護られてばっかりで、\\n いつも響だけが傷ついて――」", "400000411_31": "「そういうの、やっぱり、少し辛かった」", "400000411_32": "「だから……。今度は、わたしにも響を護らせて?」", "400000411_33": "「だけど、うう……」", "400000411_34": "(未来がわたしのことを想って言ってくれるのは嬉しい。\\n けど、素直に喜べない。うんって、うなずけない)", "400000411_35": "「みんながそれぞれ戦ってる。\\n わたしにだって、今はこのギアがある」", "400000411_36": "「だから、これからは、わたしに響を護らせてほしいの」", "400000411_37": "「そ、それなら、わたしが未来を護――」", "400000411_38": "「ううん。そうじゃないの」", "400000411_39": "「未来……?」", "400000411_40": "「響には、みんなを護ってほしいの」", "400000411_41": "「わたしだけじゃなくて、響が助けたいって\\n 思う人たちを助けてあげて」", "400000411_42": "「わたしは、きっと響1人を護るだけで、精一杯」", "400000411_43": "「だけど響なら、みんなを――、\\n 沢山の人たちを護れるはずだから」", "400000411_44": "「未来……」", "400000411_45": "「そんな響をね。\\n もっと近くから支えられることが、本当に嬉しいの」", "400000411_46": "「……わかったよ」", "400000411_47": "「一緒に戦おう」", "400000411_48": "「うん。ありがとう、響」", "400000411_49": "「あ。S.O.N.G.からの連絡――」", "400000411_50": "「……はい、響です」", "400000411_51": "「悪い知らせだ。新たなカルマノイズがこの世界に出現した」", "400000411_52": "「やっぱり、まだ残ってたんですね」", "400000411_53": "「考えたくはなかったが、どうやらそのようだ。\\n とにかく、すぐに現場へ向かってくれッ!」", "400000411_54": "「了解ですッ!」", "400000411_55": "「未来、それじゃ行ってくるね――」", "400000411_56": "「もう、違うでしょ?」", "400000411_57": "「あ……、そうだった」", "400000411_58": "「それじゃ――、行こう、未来ッ!」", "400000411_59": "「うんッ!」" }