{ "307000131_0": "「聞こえてますか? あの、お話しましょうッ!\\n わたしたちは敵じゃないですよーッ!」", "307000131_1": "「人類皆兄弟ですッ!\\n だから、助け合いましょうッ!」", "307000131_2": "「無駄だ、立花」", "307000131_3": "「でも……」", "307000131_4": "「こんなこと初めてですね」", "307000131_5": "「ああ……」", "307000131_6": "「みんな怖そうな顔してましたし、\\n 流石に、虫の居所が悪かっただけって感じでもないですよね?」", "307000131_7": "「とにかく、何とか脱出してギアを取り戻さないと……」", "307000131_8": "「それはそうだが、今は状況が動くのを待つ以外にない。\\n しかし、あの黒服、どうやら二課の人間ではなさそうだな」", "307000131_9": "「え? どういうことですか?」", "307000131_10": "「明らかに二課の者とは違う雰囲気だった」", "307000131_11": "「当然、並行世界だから、\\n と言うのもあるから一概には決めつけられないが……」", "307000131_12": "「ただ、ここまで来るときの足取りを見ても、二課の\\n 本部の構造に慣れていない様子が見て取れた」", "307000131_13": "「以上から、少なくとも二課の人間である可能性は薄い、と\\n わたしは思う」", "307000131_14": "「さっすが翼さんッ!」", "307000131_15": "「……わたしもそう思います。彼らの持っていた銃、\\n あれはF.I.S.でも使われていた物でした」", "307000131_16": "「フッ……いい目をしているな」", "307000131_17": "「あれ?\\n 何も気づいてなかったのわたしだけ……?」", "307000131_18": "「けれど、相手の素性を予測したところで、\\n ここから出ることが出来ないのは変わりません……」", "307000131_19": "「……ああ。この難局はわたしたちのみで解決しなければ。\\n 場所は並行世界。本部のサポートも援軍も期待できない」", "307000131_20": "「ガングニールがあれば、こんな扉も壁もこの拳で\\n 一点突破して見せるのに……」", "307000131_21": "「わたしも、シュルシャガナがあれば……」", "307000131_22": "「それはわたしも同じ事。\\n だが、ないものねだりをしても仕方がない――」", "307000131_23": "「――そんな事は無い」", "307000131_24": "「なッ! 貴様――どこからッ!」", "307000131_25": "「ぐはッ……」", "307000131_26": "「あなたたちね、このシンフォギアの持ち主は」", "307000131_27": "「な……ッ!」", "307000131_28": "「えええッ!?」", "307000131_29": "「まさか……その姿……フィーネ」", "307000131_30": "「――ッ!?」", "307000131_31": "(なぜ私の名を……、考えるのは後ね)", "307000131_32": "「い、一体……これは……」", "307000131_33": "「……受け取りなさい」", "307000131_34": "「こ、これッ!\\n わたしのガングニールッ!」", "307000131_35": "「わたしたちのギアを……どうして」", "307000131_36": "「さ、早く逃げるわよ。質問なら、逃げた後に答えてあげる。\\n それに、聞きたいことがあるのはこちらも一緒」" }