{ "350000332_0": "「食らいなさい――ッ!」", "350000332_1": "「――丈夫ねッ!」", "350000332_2": "「それに、機動力も相当なものだッ!」", "350000332_3": "「だが、防人は1人きりではないと知れッ! 背中を預ける\\n 仲間がいれば、振るう剣に全力を注ぐことができるッ!」", "350000332_4": "「相も変わらず熱血ね。だけど嫌いじゃないわ、そういうの。\\n 半分はわたしに任せなさいッ!」", "350000332_5": "「ああッ!\\n 斬りこむぞッ!」", "350000332_6": "「はあああああああッ!」", "350000332_7": "「ふう、片付いたわね」", "350000332_8": "「よくやってくれた。さっそく残骸の調査を――」", "350000332_9": "「この音はッ!?」", "350000332_10": "「かなり遠い……あっちよッ!\\n 巨大な火柱が立ち昇って……?」", "350000332_11": "「噴火かッ!? いや、この近辺に山などない……。\\n 様子を見に行ってみようッ!」", "350000332_12": "「これは……。前回発見したのと同じ、\\n 球状の巨大装置か……」", "350000332_13": "「完全に破壊されていますね。\\n 先ほどの火柱は、そのために……?」", "350000332_14": "「どうやらそのようだな。\\n 相当の火力だったのだろう、一面黒焦げだ」", "350000332_15": "「一体どんな武器を使えば、こんなことができるの?\\n いえ、誰がなんのために――ッ!?」", "350000332_16": "「レーベンガーを作った何者かなのか、\\n 第三勢力なのか……」", "350000332_17": "「謎は深まるばかりだが、\\n 下手人は、既にここにいないことは確かなようだな」", "350000332_18": "「真実に手が届くにはまだまだ時間がかかりそうだな……。\\n もどかしいが、地道にやっていくしかない」", "350000332_19": "「これからはレーベンガーの調査と同時に、\\n 装置の破壊者の存在にも留意するべきだな」", "350000332_20": "「うッ……未来……未来が……」", "350000332_21": "「大丈夫、わたしはここにいるよ?\\n 響、落ち着いて?」", "350000332_22": "「炎が……スサノオが……未来を――」", "350000332_23": "(炎? スサノオ……?\\n それに何度もわたしの名前を……)", "350000332_24": "「――はッ!? ここ……。\\n わたしの部屋……?」", "350000332_25": "「響、大丈夫? すごくうなされてたよ……。\\n また怖い夢を見たの?」", "350000332_26": "「うん……。詳しいことはやっぱり覚えてないけど、\\n すごく怖い感じだけ残ってる……」", "350000332_27": "「響、何度もわたしの名前を呼んでたよ、\\n あと炎とか、スサノオって……」", "350000332_28": "「未来の名前を? それに炎とスサノオ……?\\n うーん、やっぱり思い出せない……」", "350000332_29": "「こんなことじゃ、ダメだよね……。\\n たくさんの世界が消えちゃうかもしれないって時に……」", "350000332_30": "「う……」", "350000332_31": "「響……」", "350000332_32": "「大丈夫、今は休んで?\\n 治ったら、任務に復帰すればいいから」", "350000332_33": "(何だろう、この胸騒ぎは……。\\n 何がこんなに響を苦しめているの……?)" }