{
"104500221_0": "「……確かに受け取った」",
"104500221_1": "「そちらも約束のものを頂戴」",
"104500221_2": "「これだ」",
"104500221_3": "「……確認するわ」",
"104500221_4": "「ああ、好きにしろ」",
"104500221_5": "(間違いないわね。よかった。\\n この稀血があればミラアルクちゃんもエルザちゃんも――)",
"104500221_6": "「問題ないだろう? では、失礼する」",
"104500221_7": "「待って。1つお願いがあるの」",
"104500221_8": "「……なんだ?」",
"104500221_9": "「襲撃した研究所の残党から追われてるの。\\n どこか安全な場所を用意してもらえないかしら?」",
"104500221_10": "「…………」",
"104500221_11": "「わたしたちが敵の手に落ちたら、\\n あなたたちとしても、多少の不都合はあるんじゃないかしら?」",
"104500221_12": "「……上に話してはおこう。何かあれば連絡する」",
"104500221_13": "(……話しておく、ね。\\n やっぱり、わたしたちはただの駒……)",
"104500221_14": "「……あのクソジジイの部下だけあるわね。\\n 所詮は使い捨ての駒。どうなろうと関係ないってこと」",
"104500221_15": "「でも、役に立っているうちは、利用しようと考えるはず……」",
"104500221_16": "(少しでもこちらの有能さを見せていくしかないか。\\n 今は、安定して稀血を得る手段を失う訳にはいかないものね)",
"104500221_17": "「利害についても今のところは一致してる。\\n ……利用するというなら、こちらも利用し返すだけよ」",
"104500221_18": "(わたしは――わたしたちは、絶対に人間の身体と尊厳を\\n 取り戻してみせる……たとえ何を引き換えにしたとしても――)",
"104500221_19": "「……さて、早く戻らないと。\\n エルザちゃんとミラアルクちゃんが待ってるもの」"
}