{ "105000322_0": "「そんな大雑把な攻撃が当たるわけが――」", "105000322_1": "「デェスッ!」", "105000322_2": "「嘘でありますッ!?」", "105000322_3": "「ああッ!?」", "105000322_4": "「やったね切ちゃんッ!」", "105000322_5": "「今夜はハンバーグなのデースッ!」", "105000322_6": "「やってないッ!\\n 任務遂行を優先して、こちらが加減してたのでありますッ!」", "105000322_7": "「そうよ、エルザちゃん。やりすぎて、船ごと聖骸を\\n 沈めるわけにはいかないわ。撤退しましょう」", "105000322_8": "「撤退でありますかッ!? そんな簡単にッ!」", "105000322_9": "「可愛いエルザちゃんをボロボロにしてまでの任務じゃないわ」", "105000322_10": "「うう……ガンス。……帰投であります」", "105000322_11": "「とりあえず、勝てた?」", "105000322_12": "「少なくとも、あの気味の悪いミイラは守れたのデス……」", "105000322_13": "「ただちに救護班を向かわせろッ!」", "105000322_14": "「世界に敵対する新たな脅威……」", "105000322_15": "「我々S.O.N.G.も、極冠にて回収した遺骸の警護に\\n 当たるべきではないでしょうか」", "105000322_16": "「気持ちはわかるわ。でも、遺骸の調査・扱いは、\\n 米国主導で行うと各国機関の取り決めだから、仕方ないじゃない」", "105000322_17": "「日本政府やS.O.N.G.に、\\n これ以上聖遺物と関わらせたくない国も、少なくないですからね」", "105000322_18": "「せめて、わたしたちが警護に当たれれば、\\n 被害を抑えられ……」", "105000322_19": "「あいたッ!」", "105000322_20": "「今やることと、やれることに集中するのッ!\\n ステージに立って唄うのは、あなたの大切な役目のはずでしょ?」", "105000322_21": "「むううう……不承不承ながら、了承しよう。\\n だが、それには1つ条件がある」", "105000322_22": "「……は?」", "105000322_23": "「報告書には目を通した。政治介入があったとはいえ、先史文明期の\\n 貴重なサンプルの調査権を米国に掠め取られてしまうとは……」", "105000322_24": "「なんたる無様ッ!」", "105000322_25": "「反応兵器の使用をはじめ、今日までの騒乱に様々な横槍を\\n 入れてきた米国に対し、一層の注意を払うべきでした」", "105000322_26": "「更には、パヴァリア光明結社の残党をのさばらせおって」", "105000322_27": "「それについても対応中であり……」", "105000322_28": "「お前にも流れる防人の血を辱めるな」", "105000322_29": "「ふう……」", "105000322_30": "「司令、あったかいものどうぞ」", "105000322_31": "「ああ、あったかいものどうも。すまないな」", "105000322_32": "「鎌倉からのお叱り……今まではほとんど無かったのに、\\n 随分と頻度が増えましたね」", "105000322_33": "「うむ……そうだな……」" }