{ "306001052_0": "「というわけで、\\n ノイズはいきがけの駄賃として倒してきたデスッ!」", "306001052_1": "「ありがとうございます。それにしても……」", "306001052_2": "「うむむ……何か変な感じがするデスよ。\\n マムなのにマムじゃなくて、やっぱりマムで」", "306001052_3": "「そうだね。……すごく不思議」", "306001052_4": "「それは私も同じ事です。調、切歌……。\\n まさかあなたがたが来てくれるとは思ってもみませんでした」", "306001052_5": "「歓迎します。\\n よろしくお願いしますね」", "306001052_6": "「こちらこそデスッ!」", "306001052_7": "「はい、よろしくお願いします」", "306001052_8": "「はー……これがセレナのいる研究所……。\\n F.I.S.と関連があるとはいえ、こりゃまた立派なもんデスねー……」", "306001052_9": "「見てくれだけです。\\n 研究員や施設は潤沢とまではいえませんし」", "306001052_10": "「何より、今はネフィリムの問題もあります。\\n この研究所の防備ではあれを防ぐ事も出来ません」", "306001052_11": "「問題については、わたしたちが」", "306001052_12": "「ばっちし片付けていくデスよッ!」", "306001052_13": "「あなたたちは、変わりませんね。\\n 可能な限りで構わないので、お願いします」", "306001052_14": "「ところでマリアとセレナが見当らないデス」", "306001052_15": "「寝坊、とか……?」", "306001052_16": "「響さんじゃないんデスから……」", "306001052_17": "「それが――」", "306001052_18": "「……いいのかな?」", "306001052_19": "「いいのよ、あちらが手段を選ばないというのなら、\\n わたしたちも同様にするだけ」", "306001052_20": "「でも、わたしがいないとネフィリムが」", "306001052_21": "「あなたがすべてを背負う必要なんて無いわ。\\n 餌になれだなんてふざけた命令、従わなくていい」", "306001052_22": "「逃げても……構わない……?」", "306001052_23": "「あなたは一度目のネフィリム起動実験で、\\n みんなを護るために7年ものあいだ眠りにつくことになった」", "306001052_24": "「そして目覚めてからも、たった1人でノイズと戦い、\\n 再びネフィリムの実験にも協力した」", "306001052_25": "「2度目のあの日もあなたは1人でネフィリムに\\n 立ち向かおうとした。死の危険だってあったのに……」", "306001052_26": "「…………」", "306001052_27": "「あなたには誰よりも幸福になる権利がある。幾度も繰り返し\\n 犠牲になり続ける生涯なんて、わたしが許さない……」", "306001052_28": "「セレナ、あなたは優しい子よ。\\n けれど……このままでは、あなたが壊れてしまう……」", "306001052_29": "「あなたは、わたしが絶対に護ってみせる……ッ!」", "306001052_30": "(セレナは……この子だけは護ってみせる。\\n そのためなら、わたしは全てを失っても構わない――ッ!)", "306001052_31": "「ん……ありがとう、マリア姉さん……」", "306001052_32": "(マリア姉さんが一緒にいてくれることは嬉しい……。\\n でも、本当にこれでいいのかな……?)" }