{ "355000931_0": "「嬉しいよ、生きていてくれて。", "355000931_1": " おこがましいけれど、僕が言うのも」", "355000931_2": "「ホントにそうね。\\n こちとら死ぬほど酷い目に遭ったんだから」", "355000931_3": "「しかし、その様子だと\\n 多少は反省しているというワケダ」", "355000931_4": "「だったら、行動で示してもらわなきゃねぇ」", "355000931_5": "「局長、これを受け取ってほしい。\\n あなたのために探してきたものだ」", "355000931_6": "「アダムスフィアだね、これは。\\n 助かるよ、見つけてきてくれて」", "355000931_7": "「お前たち、どうして……」", "355000931_8": "「奥の手を使ったのッ!」", "355000931_9": "「あーしたちは死んだと見せかけて、\\n さり気なく戦場を離脱――」", "355000931_10": "「そして、秘密裏にアダムスフィアを\\n 探してきたワケダ」", "355000931_11": "「命を賭した戦場……しかもこの男を相手取って\\n よくそんな大胆なマネができたものだ……」", "355000931_12": "「人を騙すときは大胆にッ!\\n 詐欺師の鉄則よんッ!」", "355000931_13": "「さーて局長、あーしたちをボコした分、\\n しっかり働いてもらうわよ~」", "355000931_14": "「心得たよ、重々にね」", "355000931_15": "「もう1つ――」", "355000931_16": "「これは、お前に託そう。\\n 私たちの――」", "355000931_17": "「これは……ラピス・フィロソフィカス……ッ!?」", "355000931_18": "「あーしたちの砕かれた3つ分から、\\n なんとか1つの完全体を作り上げたのよ」", "355000931_19": "「わたしたちの残存魔力もすべて込めているワケダ」", "355000931_20": "「つまり、これは私たちの力そのものよ」", "355000931_21": "「ああ、ありがたく任されよう」", "355000931_22": "「健気なことだな。\\n 父親の敵討ち、というところか?」", "355000931_23": "「パパは……そんなもの望んでいない。\\n これは……」", "355000931_24": "「人と人とのつながりを、大切な想い出を護るための戦いだッ!」", "355000931_25": "「派手な装備を……ッ!」", "355000931_26": "「黄金錬成のエネルギーを武器とし、精製した黄金を鎧とする。\\n 高出力の錬成が可能にした決戦兵装というワケダね」", "355000931_27": "「なんだ……その輝きはッ!?\\n そんなもの知らないぞ……ッ!」", "355000931_28": "「フッ、知らないものは怖いか?」", "355000931_29": "「ぬかせ……ッ! 貴様らを討ち滅ぼせば、\\n 余に楯突く錬金術師はいなくなるッ!」", "355000931_30": "「未来永劫、貴様ら錬金術師は、\\n 余に勝てないという認識に呪われ続けるのだッ!」", "355000931_31": "「だからだよ、この姿で戦うのはね」", "355000931_32": "「意味がないからね。人ならざる姿で、\\n 人ならざるものを倒しても」", "355000931_33": "「二度と歯向かわせたりはしないよ、\\n 錬金術師に対してね」", "355000931_34": "「錬金術師だけじゃない」", "355000931_35": "「これ以上、誰もお前に騙させたりはしないッ!」" }