{ "401000342_0": "「く……ッ! また来るぞッ!」", "401000342_1": "「この消耗じゃもう相殺はムリだッ!」", "401000342_2": "「だったらッ!」", "401000342_3": "「攻撃をこっちに引き付けて――」", "401000342_4": "「無茶だッ!\\n それでお前はどうやって避けるんだよッ!」", "401000342_5": "「死ぬ気か立花ッ!」", "401000342_6": "「クリスちゃん、わたしに思い切り撃ちまくって\\n ブッ飛ばしてッ!」", "401000342_7": "「そんな避け方が……ああもうッ!」", "401000342_8": "「あぐッ、うう――ッ!」", "401000342_9": "「か、躱した……のかッ!?」", "401000342_10": "「はぁ……はぁ、はぁ……ッ、\\n ね? どうにかなった、でしょ……?」", "401000342_11": "「確かに街は助かったけど……ッ!」", "401000342_12": "「いやッ、立花後ろだッ!」", "401000342_13": "「なにが……?」", "401000342_14": "「大口開けて――飲み込まれちまうぞッ!」", "401000342_15": "「え――ッ!?」", "401000342_16": "「――はッ!」", "401000342_17": "「……夢か……。怖い夢だったな……。\\n 響が、あの世界蛇に飲み込まれて」", "401000342_18": "「すごい汗……でも、今のは夢。\\n ただの夢」", "401000342_19": "「だから大丈夫…………」", "401000342_20": "(大丈夫……のはずだけど)", "401000342_21": "(まだ響たちは戻ってこない……)", "401000342_22": "「危ない、未来――ッ!!」", "401000342_23": "「えッ!?」", "401000342_24": "「あああああ――ッ!」", "401000342_25": "「ひ……響――ッ!?」", "401000342_26": "「み……、未来……。無事だった?」", "401000342_27": "「わ、わたしは、大丈夫。\\n だけど、響が――」", "401000342_28": "「こんなの……。\\n へいき、へっちゃら……だ、よ……」", "401000342_29": "(前の戦いで、わたしを庇って倒れた響の姿が、\\n 瞼に焼き付いて離れない……ッ!)", "401000342_30": "「もしもまた、響が世界蛇の攻撃を受けていたらと\\n 思うと――ッ!」", "401000342_31": "(わたしはどうしたらいいんだろう。\\n 何ができるんだろう)", "401000342_32": "(弦十郎さんに訓練をつけてもらうつもりだったけど、\\n それじゃ遅すぎる)", "401000342_33": "(響たちは今、あっちで恐ろしい敵と戦って、\\n 傷ついて苦しんでるかもしれないのに)", "401000342_34": "(正式装者に認められたのに、わたしは安全な部屋で\\n ベッドで眠るだけ)", "401000342_35": "(これじゃ何も変わらない。ノイズから走って逃げる\\n わたしを、響が初めて救ってくれたあの時から)", "401000342_36": "(わたしは何も変わってない。\\n 何も、変われてないじゃない……ッ!)", "401000342_37": "「……眠れない。\\n 怖いよ、心配だよ……ッ!」", "401000342_38": "「響……ッ、どうか、無事でいて……」" }