{ "324000122_0": "「ハァ、ハァ……ッ! 疲れた……ッ!」", "324000122_1": "「やはり実戦はいいものだな、\\n 予想以上にいい訓練になったッ!」", "324000122_2": "「なんで息ひとつ乱れてないんだよ……」", "324000122_3": "「こっちは全力だったってのにッ!」", "324000122_4": "「こういう人なのよ。\\n ともかく、データは取れたから調整しておくわ」", "324000122_5": "「頼んだぞ」", "324000122_6": "「ッたく……」", "324000122_7": "「司令、発令所に来ていただけますか?」", "324000122_8": "「わかった。すぐに行く」", "324000122_9": "「どうした? 何があった?」", "324000122_10": "「政府機関からの要請で――」", "324000122_11": "「これ、戦争の映像か……それに――」", "324000122_12": "「先ほども言ったが、アルカ・ノイズだ。\\n 使われ始めたのは最近だが……」", "324000122_13": "「……チッ、どいつもこいつも……。\\n ……ん? おいッ! ちょっと待てッ! あれは――」", "324000122_14": "(一瞬見えた人影、あれはステファン……それに映像の\\n 場所に見覚えが……ってことは――)", "324000122_15": "「これは、バルベルデなのか……?」", "324000122_16": "「そうだ。内戦が激化していてな……。アルカ・ノイズの\\n こともあって、定期的に情報を取り寄せている」", "324000122_17": "「そっちの世界でゆかりのある土地か何かかしら。\\n でも、混同しないほうがいいわよ」", "324000122_18": "「……わかってる。ちょっと知り合いに似たやつが映って、\\n 気になっただけ――」", "324000122_19": "「――ッ!?」", "324000122_20": "「……そんな……うそ、だろ……ッ!?」", "324000122_21": "「……どうかしたのか?」", "324000122_22": "(もしかして、今映ったのは、あたしの――ッ!)", "324000122_23": "「――頼むッ! バルベルデの状況を詳しく教えてくれッ!」", "324000122_24": "「一体何ごと?」", "324000122_25": "「お願いだッ! あたしにできることならなんでもするッ!\\n だから、バルベルデの情報を――ッ!」", "324000122_26": "「落ち着きなさい。誰も話さないとは言ってないわ」", "324000122_27": "「……どうやら事情がありそうだな」", "324000122_28": "「要件を聞くのは少しだけ後回しでも構わないか」", "324000122_29": "「はい。ではこちらで片付けられる分まで進めておきます」", "324000122_30": "「頼む。\\n では、クリスくんには俺から簡単に説明する」" }