{ "320000511_0": "魔を鎮める力", "320000511_1": "「次は右足を外側に……そこでターンです」", "320000511_2": "「……こうですねッ!」", "320000511_3": "「足運びはバタバタさせずに、ゆっくり静かにするのです」", "320000511_4": "「わかったデスッ!」", "320000511_5": "「……今日はこれくらいにしておきますか?」", "320000511_6": "「いえ、もう少しお願いしますッ!」", "320000511_7": "「わかりました。\\n みなさんの熱意に私も全力で応えましょう」", "320000511_8": "「よろしくお願いしますッ!」", "320000511_9": "「調だけじゃなくて、やっとわたしたちも\\n 転ばずに済むようにはなったわね」", "320000511_10": "「でも、まだ何か足りない気がするデスよ」", "320000511_11": "「そうですね。ギアの変化も起こせてませんし……」", "320000511_12": "「うん……ちゃんと真似てるつもりなんだけど、\\n どこが違うんだろう……?」", "320000511_13": "「とにかく練習あるのみ、よ。ギアの変化については舞の動きを\\n マスターしてから考えましょう」", "320000511_14": "「それではもう一度、最初からやってみてもらえますか?」", "320000511_15": "「はい」", "320000511_16": "(……足の運びは、これで合っているはず)", "320000511_17": "「…………」", "320000511_18": "(次はこうして――)", "320000511_19": "「…………」", "320000511_20": "「ウサギさんたちがッ!?」", "320000511_21": "(えッ!? 足にまとわりついて――避けないとッ!)", "320000511_22": "「わあ……」", "320000511_23": "「さっきまでと、全然違うわね……」", "320000511_24": "「……どうやら、掴めたようですな」", "320000511_25": "「調ッ! さっきのすごかったデスよッ!\\n ものすごく、綺麗だったデスッ!」", "320000511_26": "「え? さっきのって……」", "320000511_27": "「今の舞よ。ウサギが乱入した時、\\n すごくゆったりとした足運びで――」", "320000511_28": "「わたしも、思わず見とれちゃいました」", "320000511_29": "「え……? あの時は確か――」", "320000511_30": "「こんな感じだったような……」", "320000511_31": "「そうそう、それデス」", "320000511_32": "「すばらしい足運びです。\\n もう動きについては教えることはありません」", "320000511_33": "「……そうなんだ」", "320000511_34": "(ウサギさん……もしかしてこれを教えるために?)", "320000511_35": "「…………」", "320000511_36": "「どう? 調。いけそうかしら?」", "320000511_37": "「うん……多分だけど、そんな気がする」", "320000511_38": "「ウサギさんのおかげだよね。\\n ……ありがとう」", "320000511_39": "「……♪」", "320000511_40": "「なんだか喜んでいるように見えるデスね」", "320000511_41": "「やっぱり可愛いです……。\\n 月読さん、あんなに懐かれて、いいなぁ……」", "320000511_42": "「仕方ないデス。ツインテールの差デスよ」", "320000511_43": "「マリア姉さん、わたしもツインテールにしたら、\\n もっとウサギさんに懐いてもらえるかな?」", "320000511_44": "「セレナがツインテールに……?」", "320000511_45": "(――想像した時点でもう可愛すぎるッ!)", "320000511_46": "「試してみようかなぁ……」", "320000511_47": "「――ッ!」", "320000511_48": "「あッ!?」", "320000511_49": "「また出たデスかッ!」", "320000511_50": "「やっぱり……調ッ!」", "320000511_51": "「うん……やってみるッ!」", "320000511_52": "(舞の心得……神様への感謝と尊敬の心で……)", "320000511_53": "「高天原に神留り坐す……。\\n Various shul shagana tron――」", "320000511_54": "「できた……」", "320000511_55": "「調ッ! そのギアで――ッ!」", "320000511_56": "「うん、任せてッ! はあ――ッ!」", "320000511_57": "(祓え給い、清め給え、\\n 神ながら守り給い、幸え給え――ッ!)", "320000511_58": "「やったデスッ!\\n 霧が龍脈に戻らずに消えたデスッ!」", "320000511_59": "「やった……。\\n これならきっと……いけるッ!」", "320000511_60": "「調はそのまま敵をなぎ払ってッ!\\n わたしたちもいくわよッ! トドメは調にッ!」", "320000511_61": "「はいッ! 月読さんを援護しますッ!」" }