{ "320000242_0": "「調査部からの報告書、それに神社本庁からの回答が届いた。\\n やはり……龍脈の異常が見られるとのことだ」", "320000242_1": "「それは、人為的なものってことですか?\\n まさかまた錬金術師とか……」", "320000242_2": "「いえ、それらしき報告はあがっていません。\\n それより、この現象について気になることが」", "320000242_3": "「装者のみなさん、特に複数の神社の討伐に当たった響さん、\\n 翼さん、クリスさんの3名になりますが――」", "320000242_4": "「『だんだんと敵が弱くなっているように感じる』と報告が\\n あったんです」", "320000242_5": "「弱くなっている?\\n マリアくんたちからはそんな報告はなかったが……」", "320000242_6": "「はい。それでこちらでも詳しく各神社と今回の異変について\\n 調べてみたところ――」", "320000242_7": "「被害の多さ、それに弱く感じたという敵の出現した神社の\\n 位置、龍脈の乱れの収まり、これらが一致したんです」", "320000242_8": "「それは……まさか敵が暴れ、被害が出た場所ほど龍脈が\\n 正常化しているということかッ!?」", "320000242_9": "「そんな……」", "320000242_10": "「はい、そうです。そして龍脈の乱れの少ない場所ほど、\\n 敵の数、質ともに弱いものと思われます」", "320000242_11": "「それじゃあ、まさかこれは龍脈による自浄作用……」", "320000242_12": "「龍脈の操作と遮断によるストレスが、\\n 敵という形になって噴出した……?」", "320000242_13": "「被害が出なくては終わらない、ということかッ!?\\n そんなもの、容認できるわけないだろうッ!」", "320000242_14": "「問題はそれだけで済みません。\\n マリアさんたちが重点的に守っていた調神社ですが」", "320000242_15": "「……ここについては当初とは比べ物にならないほど、\\n 龍脈の乱れが大きくなっているようです」", "320000242_16": "「なん……だとッ!? 守ったことで、より大きな異変の\\n 原因を作ってしまったというのかッ!?」" }