{ "314000711_0": "たったひとりの戦い", "314000711_1": "「やっぱり来たか――」", "314000711_2": "「――ベルゲルミルッ!」", "314000711_3": "「……ん? なんだか格好がこの前と少し違わないか?」", "314000711_4": "「最悪ね……まさか、このタイミングで進化しているだなんて」", "314000711_5": "「進化だって?」", "314000711_6": "「ええ、ベルゲルミルは霜の巨人――、\\n 極寒の北極で力を溜めて、成長したみたいね」", "314000711_7": "「流石は、氷に包まれし巨人の国、\\n ヨトゥンヘイムの住人といったところね」", "314000711_8": "「そんな単純な……」", "314000711_9": "「聖遺物や哲学兵装というものは、複雑な存在に見えて、\\n 存外そういった概念に忠実なものよ」", "314000711_10": "「なんにしても、絶体絶命ってことか……」", "314000711_11": "「あんなのが相手じゃ、ブリーシンガメンを使うしかないだろう」", "314000711_12": "「それは駄目よ。とても許可できないわ」", "314000711_13": "「どうしてだよッ!?」", "314000711_14": "「当然でしょう? シミュレーション上ですら、\\n 正常な起動率はまだ50%未満なのよ?」", "314000711_15": "「その上、響ちゃんたちが倒れた今、暴走してしまったら、\\n 誰もあなたを止められる者がいないわ」", "314000711_16": "「なら、どうすればいいんだ?」", "314000711_17": "「――まずは、2人の装者の回収を急いで」", "314000711_18": "「そのままにしておいたら戦いに巻き込まれるわ」", "314000711_19": "「わかった、行ってくるッ!」", "314000711_20": "「頼んだわよ」" }